徐々に日本でも注目度があがっている「親子留学」。今回は、2004年から親子留学のエージェントとして、数々の親子をサポートしてきたアロハキッズ代表の和田安孝さんに、最新の「ハワイ親子留学」事情、お子さまの英語力アップ方法、滞在先のおすすめなどについてお話をお伺いしました。
ハワイに親子留学でいらっしゃる方は年々増えていますか?
実は、年間約1,500〜2,000組ほどが「親子留学」、「キッズ留学」でハワイに訪れております。
※アロハキッズ調べ
一番多いのは夏のサマースクール開催に合わせていらっしゃるケースです。 サマースクールにお申込みをされるお母様の傾向としては、ハワイが好きでハワイを何度か訪れたことがある方。ハワイの地理、エリア情報がある程度わかっている方が多い印象です。
「親子留学」にいらっしゃる方の お子様の英語力はどれくらい問われますか?
参加されるプログラムによって事前の準備は変わってくるのですが、お子さんがハワイのプリスクールやサマースクールをより楽しむためには、語学面での準備はある程度しておいたほうが良いでしょう。
語学学校がやっているESL(English as a Second Languageプログラム/英語以外を母国語とする人たちが英語を学ぶためのプログラム)に参加するのであれば、高度な英語力は求められないので、そんなに多くの準備をしなくても大丈夫です。
しかし、1カ月、2カ月以上の現地滞在で、現地の子ども達が通う私立のプリスクールへの入園や、サマースクールへの参加をご希望される場合は、年齢相応に近い英語力を身につけておいたほうがお子さんにとっても負担が少ないでしょう。
プリスクールやサマースクールによっては英語力が足りないと、入園や参加を断られるケースもあります。
お子様が現地の「プリスクール留学」をするために、 日本でどのように事前準備されると良いですか?
とにかく、お子さんの英語の基礎力を上げてきて欲しいですね。読み書きというよりは、ヒアリングに力を入れることが重要です。日常生活の中で、ネイティブの方の会話を聴く機会を増やして来られるとよいでしょう。
私たちの脳には「ウェルニッケ言語野」と呼ばれる、話し言葉を理解するための場所があります。
2カ国語以上話し、理解出来る人は、それぞれの言葉に対応する領域を「ウェルニッケ言語野」に持っています。この「言葉の引き出し」ができるには、ネイティブスピーカーが話すのを 600時間以上聴く必要があると言われています。一度引き出しができると、どんどん言葉のインプットが進み、バイリンガルになっていくとのことです。
幼児期は、英語に必要な“耳”が発達する時期です。英語を正しく聞き分ける耳と発音する力、英語のリズム感を育てるのに大変重要な時期ですので、「親子留学」で英語圏への渡航を考え始めた時から、
- お子さんの好きな映画DVD、テレビ番組を英語の内容に切り替える
- 英語のオーディオブックを利用する
- 英語教材を利用する ・英会話学校に通う
- よく使われる英語の定形フレーズをお子さんとの会話の中でママやパパがが使うように切り替えてみる
- 英語の絵本の読み聞かせをする
など、生活の中で上手に取り入れる工夫をはじめられると、語学面でのストレスをさほど感じずに現地の子どもたちとの生活になじむことができるでしょう。1日2時間のヒアリング中心に約1年間トレーニングを繰り返していくことで、ちょうど600時間程度に達します。
あとは、本人が英語に興味を持っているかどうかも、留学中のコミュニケーションがうまくいくかどうかを左右します。
留学で渡航されるのであれば、できるだけ4週間以上の滞在をおすすめします。 家族みんなで、「親子留学」に向けて準備を始められると良いですね!