満田 理夫 [後編]“いい大学、いい会社、終身雇用が安泰”は終焉…親子共にグローバルな視点を持ち次世代のキャリア感を育もう! | Glolea![グローリア]

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[後編]“いい大学、いい会社、終身雇用が安泰”は終焉…親子共にグローバルな視点を持ち次世代のキャリア感を育もう!

満田 理夫さん(Masao Mitsuta)
グローバルエデュケーション・プロデューサー
満田 理夫さん(Masao Mitsuta)
1990年慶應義塾大学経済学部卒。株式会社ドアーズ・プログラム開発部長、AMBITIONERS’ LAB設立メンバー、トラスト認定プロフェッショナルコーチ、エマジェネティックス認定アソシエイト。日系・外資系企業の人事部門経験18年を経て2012年、仲間とともにグローバル人材育成/ラーニングジャーニー専門の会社「ドアーズ」を設立。2013年はフィリピン、インドネシア、インド、タイでのプログラムを運営。また自身でも企業内研修講師やリーダーシップ開発ワークショップを実施。混迷の時代は可能性の時代。「自分は何者で、誰とどこに行きたいのか」を提供プログラムの軸に据える。得意領域は「内省力(リフレクション)」をコンセプトとしたリーダーシップ、コミュニケーション、キャリアビジョン構築プログラム。自分自身の「新たな挑戦」の必要性を感じ、2013年秋から米国に移住。現在は日米間を「通勤」中。自身のドタバタ移住生活珍道中やグローバルコミュニケーション面白話も、各プログラムのスパイスとして有効活用している。

幼少期をエクアドルで過ごし、人事・採用のプロとして約20年のキャリアを持つグローバルエデュケーション・プロデューサー満田 理夫さん。今回は、長年にわたって人事・採用に携わる中で感じるこれからの時代に必要なグローバルな視点をもったキャリア形成の重要性について詳しくお話をお伺いいたしました。

≫[前編]人事のプロが語る! 幼少期における海外経験の重要性と異文化コミュニケーション力

人事のプロとして20年間…就活生との出会いから感じる「危機感」

満田 理夫さん(Masao Mitsuta) グローバルエデュケーション・プロデューサー

 

 約20年人事のプロとして仕事をしていて思うことがあります。数年前まで、毎年2000人を超える就活生と会ってきましたが、「彼ら若者たちは、そろそろ気づいている」と。

 

「最近の若者は・・・」と訳知り顔で大人が語る時の若者の印象とは、往々にして、その人なりの芯となる『軸』を感じにくい、優秀なのだけれど、周りの目や評価を気にしすぎて自分を押し込めてしまう、そこそこやっていければいい、挑戦をあまりしない、こんなところではないでしょうか。

 

そうした印象は、時代的に、経済の成長が停滞し、親世代がリストラにあったりするのを目の当たりにしているということもあるので、当たっている部分もあるのかもしれません。

 

しかし、若者たちから見えているのは、実は、この失われた20年を「築き上げてきた」大人たちの姿なのだと思うのです。そして、「大人たちは一生懸命に仕事をして、僕たち私たちを育ててくれてきたけど、その結果として今の日本があるのだとしたら、そろそろ何かを変えなくてはいけないんじゃないか」、そんな風に気づき始めていると思うのです。

 

自分たちで道を切り開いてきた企業のトップ層も「このままではいけない、チャレンジを、イノベーションを」と、同じように危機感を抱いています。

 

いや、経営トップの危機意識は若者の比ではないですね。

 

満田 理夫さん(Masao Mitsuta) グローバルエデュケーション・プロデューサー

いい大学、いい会社、終身雇用が安泰の時代は既に終わっているのに……

満田 理夫さん(Masao Mitsuta) グローバルエデュケーション・プロデューサー

日本の多くの大人たちも、このままではダメなのではないか……と薄々気づきながらも、あえて見ないことにして、今までどおりの成功パターンに従って、日々のタスクを過不足なく進めることに集中する。そこには、これまでの経験則が通用しなくなることへの恐れが見え隠れします。

 

子どもたちの教育についても、これまでの経験則から、「いい大学に入って、いい会社に入って、終身雇用のレールに乗ることができれば安泰」と思っているのかなと思うけれど、そんな時代はもうすぐにでも終わるのは、実は大人たちもみんな分かっていると思うのです。企業で採用側を担当していた人間からすれば、そんなレールを目指している若者を採用したくないですし(笑)。

 

結局のところ、企業トップも普通の大人たちも分かっているのは「これまでとは違う次の時代がもう来ている」ということだと思います。そしてその時代を若者たち、子どもたちに託すために、彼ら彼女らをしっかり育てなければ、とも思っていると思います。

 

教育は時間がかかるので、早く取り掛かったほうが良いですよね。私たち大人が経験しなかった時代を、リラックスしながらもハツラツと生きていってもらえるように、子どもたちには、早いうちからできるだけ多くの経験をさせてあげたい。それが大人たちの役割であり、大人たちにとっての挑戦だと思うのです。

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