世界最大規模のスピーチ団体 元クラブ代表が教える!成功する英語スピーチのコツ
- 春名聡子(Akiko Haruna)
- Glolea! 国境を越えたホリスティックな学びのアンバサダー
こんにちは。国境を越えたホリスティックな学びのアンバサダーの春名聡子です。
前回の連載記事「世界最大規模のスピーチ団体 元クラブ代表が教える!日本人がスピーチやプレゼンが苦手な理由」では、自分自身の感情と意思につながった、豊かな声のコミュニケーションを英語で取るための、私自身のアメリカ生活を通じた模索についてお届けしました。
今回は、日本でも加速度的に普及している、アメリカ発の「共感のコミュニケーション」トレーニングをアメリカで受け、英語でのコミュニケーションをよりよくした経験についてお伝えしたいと思います。
目次
あなたの発する言葉が論理性を超えて、共感力と説得力を持つためには
アメリカの文化環境は、日本と比べると感情や意思をストレートに表現しやすいと思います。
その一方で、英語は論理性への重点が非常に大きい言語でもあるため。自分の真の意思や、深い感情につながる事ができるイングリッシュ・スピーカー(英語話者)が多いとは言えないかもしれません。
また、ビジネスや公のシーンでは、感情表現は避けられがちです。
一方で、心に響く話をできる人は、ロジック面はもちろんですが、
共感力があり想いに訴えることができ自分自身を理解していて自信のある人だ
と思われた事は、ありませんか?
また、
話す内容に心から確信を持っている人は、声がしっかりと出ている
という事にも、気づかれた事はないでしょうか。
以下の映像は世界最大規模のスピーチの団体「Toastmasters International」のスピーチコンテストでの世界チャンピオンのスピーチ。自分と観客の感情にうまく繋がっている良い例です。
▲Dananjaya Hettiarachchi World Champion of Public Speaking 2014 FULL SPEECH
感情とつながる、共感のコミュニケーション
共感のコミュニケーションは、利害の衝突や紛争など、異なる意見を持つ当事者のコミュニケーション改善に、活用されています。
この方法の大きなメリットは、感情とつながるトレーニングであること。
身近な人との間であった会話などを例に取って、数多くのロールプレイも含めながらトレーニングは進みます。
そこで、自分を表現することに関しての2つの気づきについて以下にまとめてみます。
1:感情の裏にある感情に注目すると真の願望にアクセスできる
深層にひそむ感情に注目すると、心の中の深い願望を発見する事ができます。
例えば誰かに苛立ったりした時、深層にひそむ感情に、大切なメッセージがあります。深層にある感情に気づく事で、表面的な感情で止まっていると、気づく事のできない真の願望 (共感のコミュニケーションでは、ニーズと呼ばれます)にアクセスできるのです。
<例>上司のいつもの一方的かつ無茶な仕事命令発言に、頭に来た! その怒りの裏には、失望と悲しみの感情がある事に気づく。そして、相互理解の元で協働したい、という願望があることに気づく。
2:感情につながると、確信のある表現ができる!
感情自体があまり歓迎されない環境では、周りや場に合わせて感情を抑えたり、ロジック優先で議論するのが、典型的なパターン。こうしていると、感情が発している真の意思へのシグナルに無反応になってしまう事が多いのです。
むしろ、立ち止まって、自分の感情につながり、深い願望を発見して、素直にその願望を伝えてみる。すると、真の意思に確信を持った話し方と、心に響く説得力を持ったコミュニケーションが取れることに気づきました。
<例>上司の命令発言に対し、心中Noを感じながらもYesを言ったり、逆にできない理由をロジックで防御したりする代わりに、自身の怒りの感情につながり、その裏にある協働願望を上司に素直に伝えてみる。
英語スピーチ・プレゼンでも役立つ「共感のコミュニケーション」
私が英語で自分自身を生き生きと表現するために、「共感のコミュニケーション」のトレーニングは、大きな役割を持ちました。
私が以前クラブ代表をつとめていた世界最大規模のスピーチの団体「Toastmasters」でのスピーチの内容も、本音を隠さずユーモアを持ちつつも個人の価値観を伝えるものに変わっていき
声に説得力が増した!
という嬉しい評価を受け取るようになりました。
また、自分に確信を持つと同時に、相手の感情や願望を思いやりながら、お互いにとって本質的な解決策を見出すトレーニングでもあるため、相手をより意識したスピーチやプレゼン、会話の持ち方へとバランスがシフトしていったように思います。
今後、このコミュニケーション方法が、皆さんの英語力アップにつながるような機会を作れればと考えています。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 春名聡子(Akiko Haruna)
- Glolea! 国境を越えたホリスティックな学びのアンバサダー
- ワシントンDC
2008−16年まで北米在住。2015−16年北米ワシントンDCで夏のホリスティックな親子留学プログラム「グローバルコンシャス」を主宰。北米・中米・アフリカなど各地の自然に足を運んだ経験を活かし、現在、人と自然をつなげるジャーニー・ワークショップのプログラムForest Beats -森の鼓動-を運営。