アメリカでこどもが突然の病気やケガになったら…小児の夜間診療/After Hour Pediatrics
- 安立淳子(Atsuko Adachi)
- Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー
小さなこどもがいるお母さん達の一番の心配ごと。
それはこどもの突然の病気やケガです。我が家もしかり。
アメリカでの娘のはじめての発熱はよりによって夫不在時でした。
日本への1週間の出張の初日に熱をだし、そのままひどい下痢になりました。運悪く、夫の出発は土曜日、病院は土曜日の午前中で終了です。
アメリカは日本のように総合病院が夜間診療をやっていることはなく、急病の時はERに行くことになります。
下痢がひどく、みるみるうちにおしりも赤く腫れ、まだ10ヶ月の娘はストローマグで水分をとることすらいやがり、びっくりするくらいにしぼんできました。しぼむっていう表現が本当にピッタリなくらい、一気にぽちゃぽちゃ感がなくなってきてしまったのです。
私はひたすらおっぱいで水分補給をしながらうんちの後はお尻を洗い、熱と下痢で機嫌も悪い娘をひたすら抱っこしていました。
渡米してからまだ2ヶ月、渡米一週間で日本の震災を知り、友人をつくることすらはばかられて娘と二人きりで過ごしていたあの頃の日々、まだ友人もいなく、頼れる人も一人もいない状態で、もしも娘になにかあったらどうしようと、そればかり考えていました。
かかりつけ医に電話しても急病の場合は911にかけるようアナウンスが流れるばかり。それでも何度も電話して、日本語案内で日本人の先生にようやく電話がつながったものの、けんもほろろの対応。
もう泣きました。心配と、不安とそれにホームシックまで混じって娘と一緒においおい泣きました。
今では懐かしい話なのですが、その瞬間はもう絶望と不安で一杯で。
月曜日の朝一でかかりつけ医のお医者さんに見ていただいた結果は風邪からくる下痢のようで、水分をしっかりとらせていたら大丈夫との診断だったものの、ぽちゃぽちゃだった娘がみるみるうちに顔色悪く、体重が減って行くのをみている数日間は本当に拷問のようでした。
夫の帰宅後、あまりの安心感にほっと息をついたら、まさかの私がうまれてはじめての過呼吸に。
過呼吸なんてなったこともないから自分の手足が硬直して動かなくて、一気に熱が40度を超えて、ほんとうに私ったらどうにかなっちゃうのかと思いました。
夫も動かなくなったわたしにビックリしてあわててERに連れて行ってくれ、まさかのわたしがER初体験という苦い思い出です。
この経験で、夜間診療と緊急時の対応を知る事、そして何より信頼できる友人がいることの大事さを痛感しました。
そして、まずは私にできることとして夜間診療をきちんと調べました。
こちらでは小児医療の夜間診療機関としてAfter Hour Pediatricsという施設があります。直訳で時間外小児医療診察。でしょうか。
夜の10時まで見てくれる病院です。備えあれば憂いなし。
電話機にしっかりと登録し、手帳にもしっかり書き込み、仮に慌てる事があってもすぐ対応できるように家の中の目につく場所に警察と救急の番号と自宅の電話番号と住所をはりつけることにしました。
今では信頼できる友人もでき、何かあったら相談できるという安心感もできました。
さて、わたしが調べたこの時間外小児医療診察、ずいぶん後になってから娘がお世話になる日がやってきます。
その話はまた後日。
とにもかくにも。日本の医療体制は本当に手厚くてすばらしいのです。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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- 安立淳子(Atsuko Adachi)
- Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー
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アメリカジョージア州で高校時代を過ごし、言葉が通じない苦しさ、通じあう喜び、文化や感覚的な違いを肌で感じてきました。教育や文化、友人関係まで、私がかつてこんな風に教えてほしかったこと、今はこんな風に教えているんだという気づきも含め、米国サンノゼでの二人の子育てを通じて実直にリポートしていきたいと思います。