アメリカの学校で「シラミ発生」のお知らせをいただいたらどうする?
- 安立淳子(Atsuko Adachi)
- Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー
年も明け、新学期が始まって間もない頃、娘が一枚のプリントを持って帰ってきました。
アタマジラミが発生しました
の通知です。
厳密に言うと
あなたのお子さんもアタマジラミが見つかる可能性があります
の通知です。
日本にいた頃は周りではほぼなかったシラミの流行。アメリカにきて2月でちょうど一年半になりますが、たった一年半で4回目のシラミ発生の通知です。
今回はアタマジラミが発生した場合のアメリカの小学校とプリスクールでの対応とその違いについてご紹介したいと思います。
アタマジラミ発生、小学校の場合
クラスの誰かがアタマジラミに感染した場合、子ども達はアタマジラミについてのプリントを日付入りでもらってきます。
そこには基本的なアタマジラミの知識とともに駆除の方法が書いています。
もしもアタマジラミを見つけたら、一回の駆除で生きているシラミを全滅させることができるので、ただちに駆除するようにと書いてありますが、一方でアタマジラミの卵を完全駆除できていなくても学校にはきてもいいと書いてあります。
アタマジラミに感染した子どもの名前は決して公開されません。
ただし、生きているアタマジラミがいるときは登校できないので、最低一日は学校を休むことになります。
娘は4年生。
小さな子どもたちのように無防備に頭と頭を接触させることはほぼありませんが、アタマジラミは髪と髪が接触することによって感染すること。
かつ、以前
黒髪のストレートの綺麗な髪の毛はアタマジラミの好物だからしっかり編み込んだ方がいいわよ
とプリスクール時代の先生にいらないお墨付きをいただいたことも思い出し、次の日から娘の髪を完全に編み込み、くし、帽子、タオルなどをお友だちと共有しないこと。
ジャケットは椅子にかけずにバックパックにしまうことを約束させて登校させました。
現在、プリントをもらってから数日たちましたが、今のところ感染はしていないようでホッとしていますが、引き続き、対策をそのままに様子を見ようと思っています。
アタマジラミ発生、プリスクールの場合
同じアタマジラミ発生でもプリスクールの場合はかなりおおごとになります。
アタマジラミに感染した子の名前はもちろん公開されませんが、アタマジラミが卵まで完全駆除されるまで登校は許されません。
またアタマジラミ発生が発覚した時点からきっちり10日間、毎朝登園時に全ての子どもたちはアタマジラミチェックを別室で受けます。
先生たちが2名体制で念入りに子どもたちの頭をチェックし、クリアした子どもたちだけが教室に入ることができます。
髪の長い子どもの場合、アタマジラミチェックの後にしっかり髪を三つ編みに縛ってからクラスに入るよう言われます。
朝5分程度ですむチェックイン(教室入室)作業がアタマジラミチェックの大行列で通常の3、4倍の時間がかかってしまいます!
プリスクールの場合、ナップタイムと言われるお昼寝の時間があり、その時間に子どもたちの感染の可能性が一気に上がること。
また小さな子どもたちは本当に無防備にくっつき合うので、感染が広まる速度も速いために、これだけの厳しい対応になるのだろうと思います。
なんだか冬にいただくプリントが多い気がする…
このアタマジラミ発生プリント。思い返してみると冬から春先にかけてもらうことが多いような気がします。
推測でしかありませんが、コートやニット帽や手袋など頭に近い部分に接触する防寒具の脱ぎ着が多く、アメリカの子どもたちはこれら防寒具をかなり無造作に放り投げたり、積み重ねたりという雑な扱いをするため、子どもたちの頭同士の接触だけでなく、衣類からの接触でもうつるからなのではないかなと感じています。
また、日本人の視点から見ると(偏見になってしまいかねませんが)、非常に乾燥した土地柄のため、カリフォルニアのアメリカの子達は毎日お風呂にはいりません。
私たち家族は日本人に根付いた習慣からかどうしても毎日お風呂に入りたくなりますし、もちろん髪も洗いますが、乾燥のあまり、頭皮が乾燥しすぎてしまうので、オイルやクリームを塗りこむ必要があるくらいの乾燥具合です。
カリフォルニアに住み慣れると夏は暑さで汗もかくのでシャワーも頻回になる一方、冬は気候の良さと乾燥もあって皮膚の保護のためにもシャワーの回数も調整しているために、アタマジラミの成虫がぬくぬく生きられる環境が整ってしまうのではないかと感じました。
対策を万全にした上でなおアタマジラミにかかってしまったら…
それでもアタマジラミに感染してしまった場合は、プリントに記述してあるアタマジラミ除去の薬とその除去方法の通りに対処したらすぐにアタマジラミは駆除することができますし、間違った民間療法についても書いているため適切な対応をすることができます。
また、ある意味大人も子どももアタマジラミの流行にも慣れている上、不潔だからアタマジラミになるわけではないことをみんなが共通認識をして持っているようなので、常識的な対応の他、過剰な反応はありません。
そんなおおらかな人々の中、アタマジラミが我が家にやってくるのが怖すぎて、一番ナーバスに対応しているのが、私のような気がします(苦笑)。
アタマジラミにかかってもいないのに帰宅後すぐにお風呂直行、洗濯速攻で感染予防に努める日々はあともう少し続きそうです。
今回は「アメリカの学校で『シラミ発生』のお知らせをいただいたらどうする?」をテーマにお届けしました。
次回は「子どもの辞書選びはどうする!? 家族で英語圏に引っ越すことになった時の「英和辞書」「英英辞書」の選び方[未就学児〜小学生編]」をお届けします。お楽しみに!
参考
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 安立淳子(Atsuko Adachi)
- Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー
- サンノゼ
アメリカジョージア州で高校時代を過ごし、言葉が通じない苦しさ、通じあう喜び、文化や感覚的な違いを肌で感じてきました。教育や文化、友人関係まで、私がかつてこんな風に教えてほしかったこと、今はこんな風に教えているんだという気づきも含め、米国サンノゼでの二人の子育てを通じて実直にリポートしていきたいと思います。