非グローバル人材の親の悩み…子どもの英語どうする?
杉原 麻美さんインタビュー[前編]

枝廣綾子(Ayako Edahiro)
Glolea! 世界と出会い、伝えあい、つながる遊び場アンバサダー

皆様こんにちは! 認定NPO法人パンゲア理事/Glolea! 世界と出会い、伝えあい、つながる遊び場アンバサダー枝廣綾子です。世界のこども達が言葉、距離、文化の違いの壁を乗り越えて、個人的なつながりを感じることの出来る遊び場「ユニバーサル・プレイグラウンド」を構築しているパンゲアの活動。これから2回にわたり、パンゲア参加者のお母様、淑徳大学 人文学部 表現学科 准教授 杉原麻美さんのインタビューをお届けします。[前編]では小学生のお嬢様が活動に参加されたきっかけと、小学校4年生のお嬢様から見たパンゲアの楽しさについてお話いただきました−−

習いごとが苦手な娘も「ずっと続けたい!」と夢中に!
海外の子どもたちとつながって異文化に触れられるパンゲアでのワクワク体験

杉原 麻美(Mami Sugihara)寄稿者プロフィール

杉原 麻美(Mami Sugihara)さん
淑徳大学 人文学部 表現学科 准教授。89年リクルート入社、「ゼクシィ」「赤すぐ」副編集長、「ケイコとマナブ」編集長を経て、14年4月より現職。

淑徳大学人文学部 表現学科 准教授 杉原麻美≫

 

こんにちは。パンゲアに参加している娘をもつ杉原麻美です。今回は、母親の立場からみたパンゲアでの子どもの様子や変化についてレポートさせていただきます。

 

私自身は編集者として仕事をしてきた後、現在は大学教員として学生の「伝える力」を育む協同学習について、実践と研究を進めています。

非グローバル人材の親 × ひとりっ子の娘…
英語どうする? 異文化体験どうする?

仕事上の立場からも、パンゲアでの子どもたちの様子は興味深く、学びのあり方についていろんなヒントをもらっています。「非グローバル人材の親 × ひとりっ子」のわが家にありがたい子どもが世界に触れられる機会です。

「子どもには海外の文化に触れられる機会を作ってやりたい」
「異文化・異国籍の人との間でも協同できる力を身につけてほしい」
「でも・・・自分はグローバル人材でもなく、英語も苦手で、外国人の友人も少ないし・・・」

そんな思いをもつ親御さんも少なくないのではないでしょうか?

 

わが家もまさにそんな思いを抱えていました。

生きた異文化コミュニケーション・ツールとしての英語を体得してほしい…という想いから

小学4年生になる娘は、小さい頃から何らかの形で英語に触れプリント教材の進度もだいぶ進んでいるものの、これから生きたコミュニケーション・ツールとして英語を自分のものにしてもらうには、親が提供できる環境に限界を感じていました。

 

親である私たち夫婦には留学経験はなく、就職した日本企業では、幸か不幸かまったく英語を使わずに済んできた非グローバル人材。

 

同窓生も、リアルな友人も、その多くが日本人です。 

なにか生きた異文化コミュニケーションができる機会がないかな?

と思ったとき出会ったのが、パンゲアのプログラムでした。

習いごとが苦手な娘もパンゲアの活動は「ずっと続けたい!」と夢中に 

そんなわけで、昨年4月から娘はパンゲアに毎月参加させて頂いています。

 

ダンスが大好きでもダンス教室に通いたがらず、音楽が好きでもピアノを習いたがらなかった彼女が、

絶対、絶対、パンゲアは続けさせてね!

と自分からお願いするほどにハマっています。

娘が選ぶ! パンゲアの楽しさ…3つの理由 

NPOパンゲアの活動の模様

▲今日はケニアとウェブカム!(ウェブカメラをつないで二つの拠点の子どもたちが一緒に遊ぶ活動のこと)東京の子ども達の準備の活動の様子。ちょっと緊張するけど楽しみ!

 

そこで、「パンゲアの何がそんなに楽しいの? 3つ理由を挙げるなら何?」と本人に聞いてみたところ、以下のポイントが挙がってきました。 

  1. 毎回集まるお友達やボランティアのお兄さん、お姉さんとの触れ合いが楽しい!
  2.  世界の子どもたちの考え方や生活を感じることが楽しい!
  3.  海外の子どもたちから返事のメールが届いたりすることが楽しい!

なるほど・・・学校が異なる、年齢が異なる、国が異なる、そんな異文化コミュニケーションを純粋に楽しめているようです。

子どもから見た「習い事」とは? 「習い事」が長続きしない理由とは?

さらに私から

習い事は嫌がるのに、パンゲアはどう違うの?

と質問すると、

上手いとか、下手とか、もっと練習しなさいとか、そういうのがないからね~

という言葉がかえってきました。これには私もハッとさせられました。

NPOパンゲアの活動の模様

▲ケニアとウェブカメラがつながりました! みんなで練習したスワヒリ語での挨拶、伝わるかな?

 

親の側はたいてい、子どもに何かを「習得させる」「上達させる」ことを狙って習い事をさせます。

 

その中には、英語のように習得する技能そのものを期待することもあれば、スポーツのように目標に向けたプロセスでの身体と心の鍛錬を期待する場合もあるでしょう。

親が提供する学びのメニューは、
子ども達にとってワクワクできる時間なのか!?

こうして大人は、子どものために「良かれ」と思ってさまざまな学びのメニューを用意します。

 

そうすると、子どもの生活時間の大半は、学校、塾、習い事などが占め、

  • 上手い/下手
  • 出来る/出来ない

の尺度で自分と向き合う時間ばかりになります。

 

娘の言葉には、そういう尺度とは別の時間を求めていることが象徴されているように感じました。

NPOパンゲアの活動の模様

▲ウェブカメラを通してお互いに挨拶した後は、日本とケニアで同じ色から同じものを連想できれば得点を得られる「マッチゲーム」。相手の子はボードに同じものを描いてくれてるかな? 緊張の一瞬。

NPOパンゲアの活動の模様

▲ケニアの参加者の子ども達とパンゲア副理事長の高崎俊之。

NPOパンゲアの活動の模様

▲韓国の参加者の子どもたち。

NPOパンゲアの活動の模様

▲韓国と日本をつなぐウェブカムの準備の活動中。今日はどんな子と会えるかな?

 

枝廣綾子のインタビュー後記
赤ちゃんの時から知っている杉原さんのお嬢様がパンゲア世代に成長され、活動を気に入ってくれていることは個人的にも感慨深いです。Glolea![グローリア]読者の皆様にはお母様からの視点は興味深いであろうと寄稿をお願いしましたが、今回ご寄稿をいただいた内容を読んで彼女がパンゲアを気に入ってくれている理由を知り、一番励まされたのは私かもしれません。今回は、活動に参加されたきっかけと、小学校4年生の参加者から見たパンゲアの楽しさについて書いていただきました。後半では、昨年8月に実施したサマースクールKISSY(Kyoto International Summer School for Youth)体験談をお届けします!

 

≫後編に続く [3月上旬更新予定!]  

参加者募集中!!
小3~中3のお子様の活動参加、学生や社会人の皆様のボランティア参加など、活動にご興味を持っていただけましたら、

  • パンゲア事務局:info[アットマーク]pangaean.org([アットマーク]を@に置き替えてください)

迄、メールにてのご連絡お待ちしております!

− 写真提供: 認定特定非営利活動法人パンゲア

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

枝廣綾子(Ayako Edahiro)
Glolea! 世界と出会い、伝えあい、つながる遊び場アンバサダー

インターネットを利用して、留学しなくても世界の子ども達が出会い、伝えあい、つながることのできる遊び場、「ユニバーサルプレイグラウンド」の研究開発と運営をする認定NPO法人パンゲアの理事をしております、枝廣綾子です。パンゲアには2006年よりボランティアとして関わっており、仕事は、グローバル企業の人事です。

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