夢が現実に! 子どもが描いた絵の家に世界中の友達をご招待
世界と出会いつながるコミュニケーション原体験
- 枝廣綾子(Ayako Edahiro)
- Glolea! 世界と出会い、伝えあい、つながる遊び場アンバサダー
皆様こんにちは! 認定NPO法人パンゲア理事/Glolea! 世界と出会い、伝えあい、つながる遊び場アンバサダー枝廣綾子です。
連載3回目の今回は、「ピースエンジニアリング」の理念に基づいて設計されているインターネットを利用した遊びの活動。世界のこどもたちが出会い、伝えあい、つながる場である「ユニバーサルプレイグラウンド」の研究開発と場づくりの企画・運営を行う、認定NPO法人パンゲアで使っている「パンゲアネット」についてさらに詳しくご紹介させていただきます。
第2回目では、パンゲアネットの中は地球になっており、その中には国、その中には村がある、というお話しをしました。では、村の中には何があるのでしょうか?
子ども達が描いた家と部屋に世界中の友達をご招待!
遠く離れていても、インターネットでつながり仲良くなることができる
村には、ひとりひとりの参加者の子どもの家があり、家の中にはその子の部屋があります。
皆思い思いに、好きな家と部屋の絵を描いて、技術スタッフの大人にスキャナーでパンゲアネットに取り込んでもらいます。
この子面白そう、どんな子かな、可愛い、恰好いい、と自分の家をパンゲアネットで見た他の子に興味を持ってもらいたいので、家は重要です。
しかしパンゲアは絵を上手に描くことが目的の活動ではありませんので、同じ拠点で絵の上手な子に手伝ってもらってもいいし、大人のファシリテーターにアドバイスをもらったり、色を塗るのを手伝ってもらっても構いません。
子どもたちのコミュニケーションを促すのがファシリテーターの役割ですから、その中で重要な意味を持つ家の作成にあたっては、「輪郭をもっとはっきりさせるといいよ」、「ここも色を塗ろう」など具体的なアドバイスをして手伝います。
他の子の家に興味を持ったら、「あなたの家に入ってもいい?」とメールを送って、その子から招待状をもらわなくては、部屋に入ることができません。招待状をもらうと、その子の部屋に入って、その子がいくつで身長何センチなどプロフィールが見られたり、その子の描いた絵や録音した音楽などにアクセスできます。
英語が話せなくても世界とつながる
絵文字「ピクトン」をつかってコミュニケーション!
でも他の子の家に入りたいときに、共通言語が無いのにどうやってメールするのでしょうか?
そこで利用されているのが、パンゲアが独自で開発をした絵文字「ピクトン」です。
絵文字を並べて文章のようにする子もいれば、絵文字を並べた形で何かを表現しようとする子もいます。
さらに深いやりとりは、
翻訳ロボット「げんごろう」を利用してコミュニケーション!
絵文字だけでは、細かい内容を相手に聞くことができません。
例えば、「サッカーが好きですか」、というのは絵文字で聞けても、「どの選手のファンですか」と絵文字では聞けません。そこで、自分の言語で「どの選手のファンですか」と文章を入力して、翻訳ロボット「げんごろう」に相手の子の言語に翻訳してもらい、絵文字と一緒に送ることができるようになっています。
絵文字やげんごろうが翻訳してくれた文章によるメッセージを、子どもたちは匿名で送ることはできません。パンゲアネット上では、顔の見えるコミュニケーションが大原則です。メッセージを受け取った子は、それが誰からのメッセージか、送り主の顔写真のアイコンですぐ分かります。
このためパンゲアでは否定的なメッセージの応酬ということはまず起きません。
まれに、ふざけて送ってしまった否定的なメッセージに、さらに否定的なメッセージが返ってきて参加者の子どもが「どうしよう?」となれば、もう一度パンゲアのルール「人の嫌がることをしない」を確認して、相手の子はどう感じたと思うかなど、大人のファシリテーターも入って話し合います。
パンゲアがコミュニケーションに使っているテクノロジー、手前味噌ですが、かなり、面白いです! ご興味を持っていただけたら是非一度、活動を見学にいらしてください。
参加者募集中!!
小3~中3のお子様の活動参加、学生や社会人の皆様のボランティア参加など、活動にご興味を持っていただけましたら、
- パンゲア事務局:info[アットマーク]pangaean.org([アットマーク]を@に置き替えてください)
迄、メールにてのご連絡お待ちしております!
− 写真提供: 認定特定非営利活動法人パンゲア
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 枝廣綾子(Ayako Edahiro)
- Glolea! 世界と出会い、伝えあい、つながる遊び場アンバサダー
インターネットを利用して、留学しなくても世界の子ども達が出会い、伝えあい、つながることのできる遊び場、「ユニバーサルプレイグラウンド」の研究開発と運営をする認定NPO法人パンゲアの理事をしております、枝廣綾子です。パンゲアには2006年よりボランティアとして関わっており、仕事は、グローバル企業の人事です。