「日本語だけで十分!」と子どもに言わせないためには・・・?

三間瞳(Hitomi Mima)
Glolea! English Negotiation アンバサダー

三間瞳 「日本語だけで十分!」と子どもに言わせないためには・・・?

こんにちは!子どもグローバル教育推進アンバサダーの三間 瞳です!

 

私は、小学1〜3年生の子どもたちをメインに、学童保育などの場所で、英語を教える機会があるのですが、集まる子どもたちの中には、たまに、

「英語なんかいらないも〜ん!」

 

と話す子がいるもの。

 

「どうしてそう思うの? 海外に行ったら、日本語は通じないんだよ。世界にはいろんな言語があるんだよ」と私がいうと、

 

「海外に行ったって、日本人はいっぱいいるから! 日本語だけでも大丈夫!」

 

と頑な意見が返ってきたりする。

 

これを聞くと、英語教育以上に、もっと必要なものがあるのだな、ということに気づく。

 

というのも、「どうして勉強しなくちゃいけないの?」という質問に、うまく答えられない大人が多いように、「どうして英語を勉強しなくちゃいけない?」という質問にもまた、うまく答えられない大人が多いという現実を写していると思うのだ。

 

ましてや、誤解を恐れずに言ってしまえば、学校現場においては特に、英語とは全く関与してこない人生を送ってきた方々が、学校運営に携わっている。

 

それもそのはず、日本において、一部のビジネスマン以外は、英語を話す必要に迫られていない。欧州諸国や一部のアジアの国のように、英語が第2言語や第3言語となっていて、英語がわからないと生活に支障が出るものではない。いまとなっても、英語に対するアレルギー反応がある大人もたくさんいる。そういった、大人がなんとなく英語を敬遠している雰囲気が、たとえ口では「英語は大事だよ。」という言葉を子どもに対して発していたとしても、子どもたちは、そのセリフにリアリティを感じられず、子どもたちの「日本語だけで十分」という意識に繋がってしまっているように感じるのだ。

 

子どもというのは、意外なほど、よく大人を見ているものだ。だからこそ、「どうして英語を勉強しなくてはいけないの?」という問いには、慎重になっていきたい。

 

特に、英語に対する「難しい」「コワい」というイメージを植え付けてしまう、以下のセリフはNG!!

 

「お母さんも英語では苦労したわ」
「英語ができないと将来困るわよ」
「英語は受験のカギだからね」

 

英語もまた「勉強」になってしまい、「英語で苦労した」あなたと同じ道も我が子も歩むことになってしまう恐れあり、ですよ!

 

小学校英語のねらいは、流暢に英語を話す子どもを育てることではなく、英語に対するポジティブな気持ちを持ってもらうこと。英語コミュニケーションへの素地を築くこと。

 

「英語ができないから、日本人を相手にする仕事しかできないや」とか
「英語が嫌いだから、少しでも海外に関する仕事には手をつけないようにしよう」
「英語はわからないから、もういい」

 

というシャットダウンする思考を持つ子どもたちを一人でも少なくするためにどうするか。

 

それには、大人が思っていることを敏感に察知する子どもたちの前で、私たちが、如何に英語と向き合っているか、という大人の姿勢が試されている。

 

英語を通して世界の裏側にいる子どもたちと話せたら、
世界のことが、ぐっと近くなる。
世界のことが、もっともっと、自分事として捉えられるようになる。

 

英語があることで、世界との距離が縮まる。
英語そのものではなく、この「世界との一体感」をより多くの子どもたちに掴んでもらうこと。

 

単なる英語という語学を超えた、その先に焦点を合わせた、子どもへの語りかけを。
大人である私たち一人一人が、覚悟を持ってしていきたいですね。

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

三間瞳(Hitomi Mima)
Glolea! English Negotiation アンバサダー
グローバル教育

大学在学中に参加した国際交渉コンペで出逢った世界のエリート学生を前に、日本人の「交渉力」及びそれを支える「自己表現力」が不足していると痛感。IT企業の法務部門にて国際交渉経験を積んだのち、現在、English Negotiation マスターとして、英語交渉術を教える「THE 交渉術」を主宰、交渉術についての情報を発信している。

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