インド…貧困を目の当たりにして
- 畑中恭子 (Kyoko Hatanaka)
- Glolea! ジャカルタ子育てアンバサダー
目次
インドの貧困…日本人には理解し難いほどの貧富の差があるインド
インドでは日本人の感覚では理解し難いほどの貧富の差があります。貧困は仕事の有無だけではなく、カーストなどインド社会に根深い問題が背景にあり、大人の私でもどう捉えたらいいかわからなくなるほどでした。
貧困に悩むインド…「お金をください」というジェスチャーに対して娘の反応
物乞いは毎日目にする光景です。
日本の感覚でいう浮浪者だけではなく、赤ちゃんを抱いた女性、私の娘と変わらない年の子ども、目の見えない老人、あらゆる人が信号待ちの車内の窓をノックしては、スーパーマーケットの出口で待ち構えては、お金をくださいとジェスチャーで要求します。
初めは物乞いしてる人が近づいてくると、嫌だな、来ないで欲しいなと目を逸らすだけで、彼らについて深く考えることもなくとにかく無視していました。
娘にとっては、全てが初めての光景で不思議なので、
「ねえねえママ、知ってる人?」
「なんで(車の窓を)コンコンするの?」
「何してるの?」
と質問攻撃です。何となく気まずい状況に、「いいの、気にしないの!」と質問には答えず、早く信号待ちが終わることを願うのみでした。
インドの貧困を目の当たりにして…
母である私にできることは何だろう?
でも、毎日のこと。子どもから質問され続けるうちに子どもが理解できる言葉で説明しようと私も考えました。簡単に言うと、「貧しくて食べるものがなくてお腹が空いてるから何かくださいって言ってるんだよ。」これでいいのかな。どこまで理解できるかな。
現地の友人に、子どもにこの状況を説明するのが難しいと相談すると、
何も難しいことはない、きちんと説明すれば子どもは理解できる
と言いました。
物乞いをしている人とあなたは何が違うのか、あなたが出来ることは何かを子どもに説明するのよ
このアドバイス、私の視点にはなかったものでとても深いと思いました。
貧富の差が大きいインドで学んだ
子どもと共に、深く一緒に考えること
貧富の差が大きい中で生きるインド人富裕層は、例えば使用人に給与以外に子どもの教育費を負担したり社会的弱者に対する施しの心があるのです。
この質問への解答はうまく言葉にできず、娘への説明もきちんとはできていないままなのですが、娘からの質問がきっかけで私は考える機会を得たのです。
普段はちょっとうるさい何で攻撃ですが、簡単にすぐに答えるだけではなく、深く一緒に時間をかけて考えることも必要かなと気づかされた一件でした。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 畑中恭子 (Kyoko Hatanaka)
- Glolea! ジャカルタ子育てアンバサダー
- ジャカルタ
結婚後、夫の仕事の都合でシンガポール、インド、インドネシアに在住。2009年シンガポールで長女、2013年インドで長男を出産。本人は日本で生まれ育ち海外生活とは無縁だったが子ども2人を海外出産、育児することに。日々、異文化と新体験に戸惑いつつも細かいことは気にしないマイペース人間。