ロンドンの“ナーサリー”とは? 柔軟かつ多様なロンドンママの幼稚園選び
- Maiko
- Glolea! ロンドン子育てアンバサダー
こんにちは! Glolea! ロンドン子育てアンバサダーMaikoです。
以前の連載記事でロンドンの“保活”事情をお話ししましたが、その中でも今回は保育環境として一般的な“ナーサリー”について
- イギリスにはどんなナーサリーがあるのか?
- それをどう選ぶのか?
ということについてシェアさせていただきます。
ロンドンでは一般的に4歳のレセプション入学までは、各ご家庭の教育方針や家計、お子様の状況に合わせて私立・公立・幼稚園・保育園を様々に組み合わせていることが特別ではありません。この柔軟性は日本と大きく違うように感じますし、興味深いと思いませんか?
目次
ロンドンのナーサリーは3種類
フレキシブルに園選びをするイギリスのママ達
ナーサリーとひとことで言っても、日本でいう
- 保育園型:Full-dayナーサリー(Dayナーサリーともいう)
- 幼稚園型:私立(private)
- 公立(State)幼稚園
と大きく3種類あります。
ワーキングママであれば、『保育園型』のFull-Dayナーサリーを選ぶことになるのは日本と同じですが、そうでないママたちはかなりフレキシブルに園選びをしている様子です。
ということで、幼稚園という視点でどう選んでいるのかをお話しします。
ロンドンの幼稚園には入園式はない!?
バラバラに入園してくる子ども達
ロンドンでは、一般的にStateと呼ばれる公立幼稚園が3歳で入園可能(無料)なのですが、日本の幼稚園のように3歳の4月に一斉に入園式があるわけでもなく、子どもの誕生月に応じて入園時期が変わるし、同じ時期に一気に受け入れもしないので『じゃあ、あなたは○月×日からね』ってバラバラにスタートしています。
一方、私立のモンテッソーリ系の幼稚園は2歳半からが入園可能なところがこの地区では多いです。(もちろん有料)
ロンドンの保育環境は親御さんの考えによって多種多様!?
午前・午後で公立・私立の保育園・幼稚園を組み合わせるご家庭も−−
また、State幼稚園の場合は「午前だけ」もしくは「午後だけ」と保育時間が短いので、周りには他のPrivate幼稚園やFull-Dayナーサリーとかけもちしたり、子どもの年齢や求める教育環境に応じて転園したりすることが特別なことではありません。
お友達の中でも教育方針はさまざまで
- 2歳半までは遊び中心のFull-Dayに週2回入れたけど、3歳からはお受験園の●●に週5で行くつもり
- 週3回の午前はPrivate園でお勉強をさせるけど、午後は週5でStateに入れてのびのびさせる
- 2歳半までは保育園型に週1だけ入れて集団に慣れさせてから、private園に週3回行かせてる
- レセプション(小学校)までナーサリーは入れずに家庭教育のみにする
とか、ホントに多種多様なのです。
ということで、悩んだ末、2歳になった月にとあるFull-Dayナーサリーに通い始めましたが、そのお話はまた次回に。
ロンドンのナーサリー3つの分類とまとめ
下記はナーサリーの分類を筆者なりにしてみたものです。あくまでも参考ということで…
1.保育園型:Full-dayナーサリー
- 保育時間はFull-Day(朝7時半~夕方18時頃)とで可能。
- 食事も保育時間に応じて提供される。
- 生後50日前後から通園が可能で5歳まで。
- 1歳以下、2歳、3歳クラスと月齢別のクラス構成が多い。
- 大手保育会社が経営する保育園も多いため管理がしっかりしている。
2.幼稚園型:私立(private)
- 保育時間はHalf-Dayといって、morning session(例9時半~12時半) または afternoon session(例1245~1515)のどちらかで選ぶのがほとんど。
- 保育料は週5/半日で£1,000~2,000/1ターム
- 食事はほとんど提供がなく、Snackがおやつ時間に提供されるくらい。別に持参したお弁当を食べるセッションがオプションであったりもする。
- 多くは2歳半~5歳まで。早くても2歳からでないと入れない。
- モンテッソーリ、シュタイナー教育を取り入れている園が比較的多い。(この地区では)
- 付属小中学校があるナーサリーは進学校を目指す“お受験”幼稚園が多く、この場合はFull-DayとHalfDay選べるが、保育費用は一般の私立ナーサリーの1.5倍。
3.公立(State)幼稚園
- 公立といっても希望者みんなが入れるわけでもないのは前にもお伝えした通りですが、入園可能な時期の1年前からカウンシル(または教会系の場合は直接)申込みが必要。
- 入園は3歳の9月から順次
- 学費は無料
- のびのび遊び、先生もある程度放任という感じ。
最初はいろんな話を聞いて、正直私も何が良いのかわからなくなってしまいましたが、大事なのは自分の子どものキャラクターをしっかり把握して、夫婦としてのどうあって欲しいかの教育方針、そして高い教育費とどう折り合いをつけるかをしっかり話し合っておくことなんだなと痛感しました。
そして、その決定は子どもの状況によって変えてあげることもできる、というのは日本に居たらなかなか考えにくいものですが、とても新鮮かつ柔軟で素晴らしいなと思います。
記事をお読み頂きありがとうございました!
みんなの評価: (件)
この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- Maiko
- Glolea! ロンドン子育てアンバサダー
- ロンドン
夫の海外転勤に伴い、2013年12月より東京からイギリス・ロンドン市内のWimbledonに移住。産休前の生活とは180度違う、豊かな緑があふれる環境での主婦的生活と子育てでは、ハイヒールで走っていては見えなかった景色があり、新鮮な日々です。1歳になったばかりの息子の成長とともに、自分自身の視野も拡げていきたいと思います。