バンクーバーの医療システムについて
- Micchi
- Glolea! バンクーバー子育てアンバサダー
バンクーバーに移住してから、いろいろとカナダの医療サービスにはお世話になっています。
カナダといっても州ごとにサービスが異なると思うので、BC(British Columbia)州の医療システムについて簡単にご説明しておきたいと思います。
一般的にバンクーバーでドクターに診てもらいたい場合、まず行く場所は自分のファミリードクター(ファミリードクターがいない場合はウォークインクリニック)です。つまり、日本のように症状によって自分で内科やら皮膚科やらと、直接専門医のところに行けるわけではありません。
そして、そのドクターが診察した上で、必要であれば専門医を紹介してもらえるというシステムになっています。
通常Medical Services Plan(略してMSP)という日本でいう国民健康保険のようなものに加入していれば、診察や手術、入院などは無料です。ちなみにMSPの料金は前年の所得によって異なりますが、だいたい大人一人$50〜60(5,000〜6,000円)くらいでしょうか。
費用がかからないというのは大きなメリットですが、デメリットも多いのです。
(1)専門医に紹介してもらうシステムのため、時間と手間がかかる
新たに専門医に予約を入れるのに、1ヶ月待ちは当たり前、症状にもよりますが半年〜1年先ということも!
専門医だけでなく、検査のために超音波やレントゲンを取るのにも、血液検査をするのにも別の施設に予約を取ってから行き、結果が出たらまたドクターに会いに行くことになります。
妊娠してから産婦人科医を紹介してもらっても、超音波は別の施設に予約を取らなくてはいけないので、これは日本に比べて面倒ですよね。
息子のアレルギーのドクターに最初の予約を取るときも、「今週の金曜日来られる?それがダメなら・・・1年先ね。」と言われてびっくり、もちろんその週に行きました。
(2)処置や入院期間は最低限
出産は通常分娩の場合は1〜2晩。帝王切開でも3日くらい。
あとは自宅で療養になります。
私自身の婦人科系の手術の経験があり、日本では同じ施術で3〜4日は入院するようですが、こちらは半日しかいられませんでした。
また、風邪やインフルエンザの初期症状でドクターのところへ行ったとしても、基本診察以外何もしてくれません。
高熱が出たら市販の薬を飲んで、水分取ってしっかり寝なさい、と言われます。
日本のようにすぐに抗生物質の薬を出してはくれません。本来の体のためにはそれがいいことなのかもしれませんが、お仕事している人は大変ですよね・・・。
(3)症状がない場合の検査はしない
痛みなどの具体的な症状がない限り、ドクターは診察してくれません。つまり、予防的に健康診断をするような習慣がありません。(乳がん検診や子宮頸がんテストなどは別です。)
なので、日本に帰ったら定期的に人間ドッグを受ける、という日本人の知り合いもいます。
以上、個人的に思いつくデメリットを挙げてみましたが、財源が限られている限り仕方がないのでしょう。
日本の医療が優れていて看護も手厚い印象があるので、それと比べると・・・自分がタフでなくちゃいけないんだな、と思います。
いずれにしても、なるべく医者にはお世話にならずに済むよう、日々の健康管理をきちんとしたいものですね!
記事をお読み頂きありがとうございました!
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2008年に結婚してからバンクーバー生活を始め、その後約2年で移民取得。 現在バンクーバーの北側、ノースバンクーバーで日本人庭師の夫と2歳になる息子、猫一匹と暮らす専業主婦です。カナダの大自然と多様性のある人種、そして英語と日本語。自分が育った環境と異なる環境で、果たしてわが子はどんな風に育つのか!?