オランダ流 英語教育!子供をバイリンガルに育てる秘訣とは?8割が英語を話すオランダ流のバイリンガル子育て術

関原玲奈(Reina Sekihara)
Glolea! オランダ・マルチカルチャー子育てアンバサダー

8割が英語を話すオランダで子供はどのようにバイリンガルになっていく?

オランダのバイリンガル教育・英語教育

オランダ人の8割は英語を話すと言われています。一方、日本人は3割未満です。

 

公園で4歳くらいの女の子に、

What’s your name? I’m Marie.

と聞かれ、私はちょっと怯みました。

 

ましてや、どう見ても歳の近いであろう息子にではなく、私に突如近寄って聞いてきたのです。Marieは私と英語で少し会話すると、その後、オランダ語で話しながら行ってしまいました。

 

今回は、オランダ社会で英語がどのように子供に根付いているのかをご紹介したいと思います。

国としてバイリンガル教育に取り組むオランダの今

オランダでは、2014年からBPE=Bilingual Primary Education(バイリンガル初等教育)という教育制度を導入しました。

 

試験的にまずは18校の学校がそのカリキュラムに則り、運営しています。

 

オランダのカリキュラムでオランダ語で進めていくのですが、授業を含めた学校生活の30-50%は英語で進められます

このような方式が国を挙げて進められるのも、オランダはフランスやドイツなどの大国に囲まれており、移民も多く、必然的に国際公用語である英語を話す必要があったからでもあります。

科目や年齢にあわせて英語・オランダ語…複数言語で授業

とあるインターナショナルスクールを見学に行きました。

 

低学年の子供達の教室では、英語の授業中でした。黒板でもホワイトボードでもなく、デジタルボードにビーチで遊ぶ様子のイラストが出ていました。

オランダの教室

▲オランダでは黒板ではなくタッチパネル式のデジタルボードが主流です。

先生は、イラストが指し示すものを英語で答えるように、英語で指示します

 

みんな上手に英語で返答しているかと思えば、お友達同士はオランダ語で会話していました。

 

別のクラスでは、オランダ語で、オランダの文化を習う授業をしていました。この日は、オランダのクリスマスのようなイベント、シンタクラースの伝統菓子を作っていたようです。

 

外で遊ぶ子供達を見ていると、サッカーをしている男の子たちは「英語」で会話しています。ブランコに乗りながらお話しする女の子は「オランダ語」のようです。恋バナかしら。

体を使って楽しみながら複数言語を体得していくオランダの子供達

子供にとって、日本語も、オランダ語も、英語も大して違いはありません。

 

膝を指差して日本語の「ヒザ」と教えるか、オランダ語「knie」と教えるか、英語で「knee」と教えるか…それだけの違いです。

 

低学年の子供達にとって言語を習得するのに一番いいのは、やっぱり歌やダンスです

同じ単語を繰り返し聞くことで脳にインプット!

オランダ語や英語で子供達が歌っている様子を見ながら、

同じ単語を7回繰り返し聞くことによって、子供はその単語を脳の中にインプットすることができるのよ

と、校内を案内してくれた先生が教えてくれました。

 

このように、複数言語が自然にある環境にいると、英語に対する苦手意識や取っつきにくさも感じずに育つことができる気がしました。

 

先生たちも、英語で話すことを強要せず、会話をするときは子供の話したいと感じる言語を大切にするのだそうです。

 


「子供本人がどうしたいか」それを重要視するのは、オランダ社会ならではかもしれません。

オランダのバイリンガル教育・英語教育で使われるゴール設定

▲校内の掲示板は英語が主流です。色を使って快活に!

子供の自主性を信じ、自然と英語のある環境に

1週間の大半を過ごす学校に英語の環境があることは大事かもしれませんが、特別変わったことをする必要はないのかもしれません。

 

事実、オランダのテレビ番組では、英語放送のものが多くあります。毎日の生活に自然と英語があり子供の興味を引くものであることは大切です。

英語教育・バイリンガル教育に役立つアルファベットの表

日本でも、

  • アルファベットの書かれたイラストを壁に貼る
  • Youtubeで子供の好きな英語動画を観る
  • 英語の本を読む
  • 一緒に歌ったり踊ったりする

…ということは自宅でも簡単にスタートできますよね!

 

バイリンガル教育に興味のある方は、是非、今回ご紹介させていただきましたオランダ流のバイリンガル教育のエッセンスをご自身の子育てに活用いただき、パパやママ、お友達と一緒に楽しく続けていけたらいいですね。

 

次回連載では「オランダ流!楽しい子育て&育児のポイント」についてお届けします。 

 

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

関原玲奈(Reina Sekihara)
Glolea! オランダ・マルチカルチャー子育てアンバサダー
デン ハーグ

バックパッカーで旅をしたヨーロッパに子供を連れて十数年ぶりに再上陸。「ママがハッピーなら、子供もパパもハッピー」をモットーに、ママが生き生きできるような子育て法を自ら考え取り組む。多言語環境の中、言葉を覚え始めた我が子の言語教育を勉強中。

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