アメリカ西海岸で学んだ『ベビーシッター』の上手な利用方法とその利点
- 上田理恵子(Rieko Ueda)
- Glolea! サンフランシスコ・オーガニック子育てアンバサダー
目次
ベビーシッターをバイリンガル育児にも利用できるってホント?
アメリカでは日本と比べてベビーシッター文化が根付いていると言われていますが、実際に生活をしてみて、子育て世代にはベビーシッターが必要不可欠なものだとわかりました。
そして、数多くのベビーシッターの方と仲良くなり、自分自身も利用したことで、その利点も多く感じました。
今回は、日本や海外でもベビーシッターを頼んでみたいけど、どうなんだろう?と思っている方に、バイリンガル育児でのベビーシッター利用も盛んな『アメリカ西海岸流ベビーシッターの利用方法とその利点』についてご紹介します。
同じ保育者に見てもらうことによる安心感
アメリカでは産休制度が短く、子供が4ヶ月の頃には仕事に戻るため、共働きの家庭では0歳児から親ではない保育者による保育を検討することになります。
そんな乳幼児期に、フルタイムのベビーシッターを雇って毎日同じ保育者が子供を見ることで、幼い頃の子供はその保育者を信頼して安心した生活が送れます。
こちらでは法律上一人で留守番ができるようになる13歳頃まで、同じベビーシッターの方が子供を見ることも珍しくありません。
10年以上も一緒に過ごした場合の信頼感はすごいですよね!
大人でしか参加できない行事はベビーシッターを雇うのが一般的
また、共働きでなくても、大人でしか参加ができない会社の行事やいわゆるデートナイトにはベビーシッターを雇って大人だけで出かけるのが一般的です。
この時も、同じベビーシッターの方に定期的にお願いをしていると、子供達は親族のようにベビーシッターに会うだけで喜んで遊んでくれます。
日本ではおばあちゃん達に預けて親だけでの時間を過ごすというのを聞きますが、ベビーシッターでも同じことができるのです!
ベビーシッターを雇う時には多くの候補者と面接します
子供が多くの時間を過ごすことになる分、ベビーシッターを雇うにはフルタイムでもパートタイムでも多くの候補者の方と面接をするのが一般的です。先日もスターバックスで2時間も面接をしているお母さんを見かけました。みなさん子供のために一生懸命考えているのですね。
子供の個々の発達に合わせることができるベビーシッターという選択
また、ベビーシッターは多様性を尊重するアメリカらしい保育方法で、集団保育と異なりそれぞれの子供に合わせた保育ができます。
子供はそれぞれの興味も生活リズムも異なります。そこに融通を効かせた対応ができるのがベビーシッターです。
例えば乳幼児期であれば、家の中だけで保育をするのではなく、午前には近くの公園で数時間過ごし、その子の興味に合わせた図書館、音楽教室、レクリエーションなどのお教室に週に数回通い、その子のリズムに合わせてお昼寝をします。
集団保育の場合は集団行動が中心となるため、どうしても個別の子供達の希望に寄り添うことは難しくなりますが、ベビーシッターであれば、その子のためのカスタマイズした保育をしてもらうことが可能なのです。
学校生活が始まっても、習い事や宿題の対応など、子供それぞれの生活に合わせてベビーシッターが対応します。
バイリンガルや複数保育など家庭ではできない保育ができる!
こちらで子育てをしていると、1日に何十人ものベビーシッターの方と会いますが、その人柄は様々で保育方法も多様です。その中で気づいたのはベビーシッターの方に家庭ではできない保育方法をお願いしている場合が多いことです。
例えば、英語 以外の言語を母国語とするベビーシッターを雇うことで、家庭ではできない幼児期のバイリンガル教育を行うことが盛んです。
ベビーシッターが使う言語を自然に吸収しバイリンガルになっていく子供達
近くの公園ではスペイン語、中国語、フランス語、ロシア語など実に様々な言葉が飛び交っています。子供達は自然にバイリンガルで、話す相手によって器用に言語を使い分けて楽しく生活しています。
また、オーペア(AuPair)という、海外からホームステイをしに来てナニーとして働いている留学生達を採用している場合もあるため、家庭でも英語と第二言語を使い分けて積極的なバイリンガル育児を行っている家庭もあります。
その他にも、同世代の子供を同じベビーシッターの方が見る場合もあり、兄弟のない子供でもまるで兄弟のようにいつも遊ぶお友達がいることで、社会を学んでいる場合もあります。
なかなか一人だと息が詰まってしまうこともある育児ですが、気軽にお願いできる方がいれば親としてもいろいろな相談ができていいですよね。自分では知らなかった育児情報なども知っていたり、旧来の友達のように仲が良くなる方もいるようです。
多様性のあるアメリカならではのベビーシッター文化をぜひ日本でも
日本ではまだ普及の少ないベビーシッターですが、今後共働き世代が増えて、新たな保育の選択肢が増えていく中で、融通のきく選択として選ばれる機会も多くなるように感じます。
また、ベビーシッターは個別教育のようなものとして、多様性を育むにも良い選択肢だと感じました。
子供の保育をどうするのかは、それぞれの親が悩むところですが、ぜひ一つの選択肢に入れて、試してみてください!
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 上田理恵子(Rieko Ueda)
- Glolea! サンフランシスコ・オーガニック子育てアンバサダー
- サンフランシスコ
夫の留学に伴いオーガニックの街サンフランシスコに在住。15歳で1年間単身イギリス留学、大学卒業後に外資系投資銀行や大手税理士法人にて常にグローバル業務に従事していた経験から、世界とつながることの楽しさを実感。現在は二人の息子に世界を体感してほしいと、積極的にバイリンガル育児を実践中。