子連れで海外ファームステイする3つの良さ
- 信田綾子(Ryoko Nobuta)
- Glolea! 子連れ海外旅行アンバサダー
こんにちは! Glolea!子連れ海外旅行アンバサダー信田綾子です。WWOOFを利用し、5歳と1歳の息子たちと3人で訪れたイギリスでのファームステイ体験について連載でお届けしています。子どもがいなかったら、そもそもイギリスの田舎でファームステイをしようと思いませんでした。子どもがいるから、食べ物がどうできているかに興味が湧き、都市生活では得られないものに目が向きました。
今回は、子どもとファーム&ホームステイするのはなかなかいいな−−と思った3つの理由を実体験に基づいてお届けします。
イギリス子連れファームステイ…これまでの連載
- vol.1: イギリスの田舎で子ども2人と母子ファームステイ!
- vol.2: 子連れファームステイ先は本物のイギリス・セレブだった!
- vol.3: WWOOFを利用してイギリス子連れファームステイ – ステイ先でのタイムスケジュール大公開!
※「 WWOOF 」とは:
お金のやりとりなしで、「食事・宿泊場所」と「力」そして「知識・経験」を交換するしくみ。
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目次
子どもと海外ファームステイをおすすめする3つの理由
その1 自然の中で遊ぶのはとにかく楽しそう
見渡す限り続く広い野原を大声をあげながら駆け回ったり、パンツまでびしょびしょになって泥とまみれたり、いろんな木の実を口に入れておいしさに驚いたりまずさに飛び上がったり、動物を愛でたり、手のひらを返されたり、そういうときに見せる子どもの表情は今まで見たこともないようなものでした。
息子たちは最初ちょっと濡れただけで泣いたり、虫から逃げ回ったりしていたけれど、だんだん慣れました。東京生まれ東京育ちの息子たちにはまさにカルチャーショックな体験だったようです。
その2 食べ物がどんなふうにできているかわかる
日中は畑仕事をして、食事になるとその畑からおいしそうな野菜を選んで取り料理していました。とれたての野菜の味は格別で、にんじんを生でぽりぽりおやつに食べてるのはこのときだけでした。
残した食べ物や調理で取った皮は、集めて肥料にして畑にまきます。そうしてできた野菜の味は、子どもでも(だからこそ?)はっきりわかるくらいおいしい。
循環していること、そのサイクルの中で生きているということを体感できました。
東京で誰が作ったかわからない野菜を残すことには抵抗がなくても、目の前の人が作った野菜は残せません。もし自分が使わなかった分があったとしても、それはまたほかの野菜のために使うことができます。自分もそんな循環の中の一部なんだと初めて実感したできごとでした。
その3 自分と全然違う人たちが世の中にはたくさんいると教えられる
共通点は性別と年齢くらいだった我が家の長男と、ホストの長男。人種も言語も性格も全然違います。毎日ケンカしては仲直りして、またケンカしてを繰り返していました。
ホストファミリー宅には子どもの友だちもたくさん来ていました。
その中でひとりだけ言葉が通じない長男は、おもちゃをちらつかせたり、お菓子をあげたり、おどけてみせたり、涙ぐましいくらい頑張ってコミュニケーションを取ろうとしていました。
全部、日々の生活の中で子どもに伝えたいと思っていたことですが、私が東京でいくら口をすっぱくして言ってもこんなに伝わることはありませんでした。それは、自分だって体験として知っていたわけではないことも多かったからで、親である私が学ぶこともたくさんありました。
イギリス・ファームステイを通じて親である私が学んだこと
同年代の子をもつ家族の中に滞在して、影響を受けた部分がたくさんありました。例えば、規則正しい生活をさせること。テレビやパソコンやゲームから距離を置くこと。近所の人との関係を大切にすること。どれも言葉にすると当たり前だけど、人がやっているのを見て
こうすればよかったんだ
これって子どもにとってはこんな影響があるんだ
と思ったことがとても多かったのです。
ふだん仲のいい友だちだって、何時に起きて何時に寝て、どんなふうに寝かしつけて何を食べて、休みの日は何をしているのかを知りません。
近すぎるとそういうのを見せるのは恥ずかしいと思いがちです。自分の家族が当たり前にしていることが、ほかの家族ではそうじゃないというのをふだん意識することはあまりありません。それを意識するには、ほかの家族でしばらく過ごすという手荒なことでしかできなかったのかもしれません。
私が滞在していた家はセレブだったので、当然のように住み込みのお手伝いさんがいました。でも日々の食事の用意と子どもたちの生活のこまごまとしたことは、夫婦で分担してやっていました。それは些末だし手がかかることも多いけど、外注してしまうにはもったいない尊い時間なのだなと他人がしているのを見て思いました。我がことだとそんな余裕なく、キーッとなってしまうけれど。
ただひたすらに、子どもと一緒にいる時間がたくさんあったからこそ、わかったことがたくさんありました。過ごす時間は量より質だと思ってきたけれど、でもやっぱり量も大事。旅行中はとにかくどっぷりと子どもと向き合えるので、これからも付き合ってくれる限りはなるべくたくさんの景色と経験をともにしたいです。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 信田綾子(Ryoko Nobuta)
- Glolea! 子連れ海外旅行アンバサダー
旅行好きな二男児の母。子連れで12カ国、20都市以上を訪問。単なる観光にとどまらず、多くの人の価値観と生活に触れ、旅行後の生活がもっとゆかいになるような旅を目指し中。30kgの荷物を引きながら、ひとりと手をつなぎ、もうひとりをだっこしてどこへでも行きます。旅と食が人生のメインテーマ。東京都出身。