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はじめての洋書デビュー&英語多読におすすめの児童書『The Boy in the Striped Pajamas』
-子供の夏休みの読書課題にもピッタリの一冊-
- 奥村優子(Yuko Okumura)
- Glolea! ニュージーランド・オークランド親子留学アンバサター
こんにちは! ほうかごEnglish代表/Glolea! ニュージーランド親子留学アンバサター 奥村優子です。
8月は広島・長崎の原爆の日、それに終戦記念日があって、戦争の悲惨さと平和の大切さを改めて感じることが多いと思います。
目次
夏休みの読書課題にもおすすめの英語児童書『The Boy in the Striped Pajamas(縞模様のパジャマの少年)』
イギリスでは国語・歴史の授業でも使われている…戦争の悲惨さと平和の大切さを考えたい長期休暇中の英語リーディングにピッタリの世界的大ベストセラーの子供向け洋書
今回ご紹介する本はそんな夏休みに手に取るとより興味が惹かれる作品。
ヨーロッパが戦火にまみれた第二次世界大戦の、ポーランドと思われる土地が舞台の英語の児童書『The Boy in the Striped Pajamas(邦題:縞模様のパジャマの少年)』です。
作者はアイルランドの作家John Boyne。
『The Boy in the Striped Pajamas』 は2006年に出版されたのち世界中で約700万部以上が売られました。
2008年には映画化もされ、作品は日本でも上映されました。
海外では国語や歴史の授業で使われている『The Boy in the Striped Pajamas』
イギリスではホロコーストについて教えるために「歴史」や「国語」の授業で使われているというこの作品。
ニュージーランドの学校に通う我が家の子供がYear9(日本でいうと中学1年〜2年の年齢)の時、『The Boy in the Striped Pajamas』が学校の「国語」の授業として使われたのがきっかけで、 私もこの本を手に取りました。
主人公が9歳の男の子だったため、子供を持つ親としてもずっとハラハラしながら、最後は胸が苦しくなりながらも読み終えました。
9歳の男の子Bruno(ブルーノ)は、父親の仕事のためドイツの首都ベルリンから突然見知らぬ土地へ引っ越します。
大都会ベルリンと違い、新しい家の周りには他の家は見当たりません。
そしてBrunoの部屋の窓からは、数十メートル向こうに長く続くワイヤーフェンスが見えます。
自分たちの家よりも高いそのフェンスは上が有刺鉄線になっていました。
花の咲いている自分の家の庭とは違い、フェンスの向こう側には緑が一切なく、小屋と四角い建物が並んでいます。
フェンスのほうには絶対に行ってはいけない
と親から言われていたのですが、遊び相手もいなくて退屈していたBrunoは、探検をしようとフェンスのそばまで行ってみます。
そこで縦縞のパジャマを着た少年Shmuel(シュムール)と出会い、二人は友達になります。
ですが、最後は悲劇的な別れを迎えるのです。
Brunoがフェンスを見つけるのはOut-Withという土地で、ユダヤ人の強制収容所があること。またその発音から、アウシュビッツ(Auschwitz)強制収容所がモデルだろうと読者に思わせます。
またFury(怒り)という、ヒトラーを思わせる人物が出てきますが、ヒトラーの肩書であったFührer(総統)に似た単語を使っています。
ちなみにこの本のドイツ語訳版ではAus-Wisch、Furorと、やはり似たような言葉を使っているようです。
大人も子供も感情移入…批判も踏まえたうえで深く考えられる児童向け洋書
「ナチス」や「ホロコースト」という、この作品の時代背景を知っている読者には、Brunoの無邪気さに胸が苦しくなってくるのではないでしょうか。
特に物語の最後の方で、この作品のタイトルである「The Boy in the Striped Pyjamas(縞模様のパジャマの少年)」が誰のことなのかがわかるようになっていて、自分も子供を持つ親として最後は読み進めるのが辛くなりました。
また、この作品はフィクションであって史実ではないのに、書かれていることが本当のことだと思いこむ読者、特に子供が多いという批判や、ホロコーストの被害者であるユダヤ人ではなく加害者側の家族に読者はシンパシーを感じるようになる、といった意見もこの作品については見られました。
ですが、9歳の男の子の目を通して家族やその他の登場人物一人ひとりの性格や関係性が浮き彫りになっており、また平易な表現でこの時代の悲劇性を描いていて、深く考えさせる作品になっていると思います。
お子さんと読まれる場合は、上記の批判を踏まえた上で色々と話し合ってみるのもよいのではないでしょうか。
英語難易度が高すぎない『The Boy in the Striped Pajamas』は英語を学んでいる中高生&大人の洋書デビューや英語多読にも最適!
読みやすさを高めるために「日本語翻訳版書籍」を読んだり「映画」に触れておくのも◎
この作品は9歳のブルーノの視点から書かれているため、使われている英語は難しくなく、多読にも向いています。
それに、Penguin Readersというシリーズから同じタイトルで読みやすく短くリライトされた版も出されています。

Penguin Readersから出版されている短縮リライト版の『The Boy in the Striped Pajamas』
Penguin Readersは洋書の多読をされる方であればおなじみかもしれませんが、この本はレベル4で、だいたい英検2級から準一級レベルになります。
80ページと比較的短いので、ページが多い洋書はちょっと、という方も挑戦してみてはいかがでしょうか。

Penguin Readers版の『The Boy in the Striped Pajamas』。読みやすくリライトされているので、フルバージョンを読む前に一読するのも◎
ちなみに、パジャマはイギリス英語だとpyjamasですがアメリカ英語だとpajamasとつづります。
そのため、アメリカ版だとこの本のタイトルは『The Boy in the Striped Pajamas』となっています。
いきなり洋書を読むのは難しいかも、と思われる方は、先に日本語翻訳版書籍を読んだり映画を観てみるとリーディングの助けになります。

The Boy in the Striped Pajamasの日本語翻訳版書籍「縞模様のパジャマの少年(岩波書店)」
日本語本翻訳版書籍は『縞模様のパジャマの少年』というタイトルで出ています。
映画は同じく『縞模様のパジャマの少年』というタイトルで、Amazonプライム・ビデオでも見られます。

▲映画『The Boy in the Striped Pajamas(縞模様のパジャマの少年)』は日本でもAmazonPrimeで観ることができます。
英語版の児童書『The Boy in the Striped Pajamas』は13歳以上の読者が対象となっていて、日本語訳も中学生向けとなっていますので、それぐらいの歳のお子さんをお持ちの方は親子で読んで感想を話し合ってみるのもおすすめです。
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記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 奥村優子(Yuko Okumura)
- Glolea! ニュージーランド・オークランド親子留学アンバサター
- オークランド
ニュージーランド・オークランド在住。オンラインスクール「ほうかごEnglish」運営。 親子留学、幼稚園生からシニアまでの留学サポートを行っています。スクールの運営、留学生の受け入れと子育てに日々奮闘中。趣味は、旅行と料理。走ること。美しい自然が身近にある環境が気にいっています。