スウェーデンの夏休み★子どもは宿題ゼロ&大人も法律で4週間の休暇が約束されているってホント?!
-北欧の短い夏の2ヶ月間の長〜い夏休みの過ごし方-
- 長谷川佑子(はせがわ・ゆうこ/Yuko Elg)
- Glolea! スウェーデン子育てアンバサダー
スウェーデンでは多くの学校が6月10日前後に学期末を迎えます。
そして、義務教育では8月20日前後から新学年のスタートになります。
※大学は9月です。
つまり、スウェーデンでは2か月以上も夏休みがあるのです。
目次
- スウェーデンの子どもたちは2ヶ月以上もある夏休みをどう過ごす?
- 新しい体験と新しい友達をつくる夏! 「サマーキャンプ」を習い事のトライアルとして楽しむ♪
- スウェーデンのサマーキャンプ参加費用はどれくらいかかる?
- サマーキャンプは「無料ゲスト枠」が用意されているから家庭環境に左右されず新しいチャレンジが可能!
- 家族でのんびり自然の中ですごす「サマーハウス」で過ごす夏休み
- スウェーデン人は「サマーハウス」で何をする? どのように楽しむ?
- 「サマーハウス」の過ごし方 我が家の場合
- アクティビティーいっぱいのキャンピング!
- 計画しなくても大丈夫! 子どもは「水遊び・アイスクリーム・家族と一緒」で幸せよというスウェーデン人の友人
- まとめ:北欧スウェーデンの短い夏の2ヶ月間の長〜い夏休みの過ごし方
スウェーデンの子どもたちは2ヶ月以上もある夏休みをどう過ごす?
スウェーデンでは夏休みの宿題がないってホント?! 大人も法律で4週間の休暇が約束されている?!?!
さらに子どもは夏休みの宿題がないので『自由な時間』がたっぷりあります。
大人は全ての職場で6〜8月中に連続した4週間の休暇を法律で約束されているため、この夏の休暇を希望する労働者は取得ができます。
そんなに休んで、スウェーデンの社会は回るのか?
と心配される方もいるかもしれませんが、夏は普段通りを求めないスウェーデン人にとっては少々不便なことがあっても
問題ない
と言います。
夏を満喫できるからこそ、暗くて寒い冬を耐え、日々の仕事をしていられるそうです。
そんなスウェーデンの子ども達、その家族はどのように夏を過ごすのかご紹介します。
新しい体験と新しい友達をつくる夏!
「サマーキャンプ」を習い事のトライアルとして楽しむ♪
習い事など新しいことを始める時には、親子ともに
うまくなるのか? 続くのか??
ということを考えます。
新しい事への挑戦はサマーキャンプで始めてみるのがいいのよ!
とスウェーデン人の友達に教えてもらいました。
サマーキャンプは多くが夏休みの月曜から金曜までの5日間を1コースとしたものが多く、楽しむことをベースにしたコースや子どもレベルに合わせた指導をするので始めやすく、5間日で存分に新しい経験をして子どもの達成感もあるからです。
- テニス
- オリエンテーリング
- 演劇
など様々なスポーツやアクティビティーのサマーキャンプがあります。
多くが朝から始まり、ランチとおやつが込みになったコースで、親がまだ夏季休暇に入らず子どもが夏休みになった時期に、お昼ご飯の心配もいらず送り出せます。
スウェーデンのサマーキャンプ参加費用はどれくらいかかる?
費用はサマーキャンプを実施している団体によっても、アクティビティーの内容によってもだいぶ違います。
例えば、市が運営する施設でのボードゲームのコースは無料かお昼代くらいです。
しかし、船の操縦を習うサマーキャンプは数万円と高額です。
サマーキャンプは「無料ゲスト枠」が用意されているから家庭環境に左右されず新しいチャレンジが可能!
多くのサマーキャンプでは、低所得の家庭の為の無料ゲスト枠 (以前の記事で紹介したメイフラワー基金が補助されていることもあります) が用意されていているので、
家庭環境に左右されずどの子どもが自分のやりたいことを挑戦できる
という、スウェーデン人のポリシーが感じられます。
新しいことに挑戦する、知らない人達に会うというのは緊張もしますが、うまくなれる、新しい友人ができる喜びも大きいです。
夏の5日間試してみて、
もっとやってみたい!
と子どもが思えたら、秋から本格的に初めてみるのがいいようです。
「サマーキャンプ」は共通の課題を抱える子ども達が集い情報交換や新しい友人を作ることができる場所としても機能しているスウェーデン
また、サマーキャンプはアクティビティーによるものだけではなく、
- 同じ病気を抱える子どもたちが集まるサマーキャンプ
- 親が若年性認知症を患っている子どもたちのキャンプ
など、共通の課題を抱える子どもが集まり、情報を共有したり、相談をしたりと学校生活ではできない友人をつくることを目的としたものも多くあります。
そして、このようなサマーキャンプでの子ども同士の繋がりは、その子ども達の親にとっても似た境遇の家族に相談ができるという、心強いものになっているそうです。
また、中高生の子どもたちは、社会に対して自分達の困っていること、知ってほしい事を発信するグループをつくるきっかけにもなっています。
家族でのんびり自然の中ですごす「サマーハウス」で過ごす夏休み
多くのスウェーデン人は自宅とは別に、湖の畔や、森の中に休暇を過ごすサマーハウスを持っています。
住宅のような電気、水道がついた家もありますが、
- 電気がない
- 水洗トイレがない
というような小屋のようなものを所有している人も多いです。
そのようなサマーハウスは湖に排水を流さないためであるとか、より自然を感じられる環境で過ごすために、あえて電気、水を通していないようです。
スウェーデンでは夏は白夜になる地域も多くずっと明るいので、電気がなくて見えないという時間はほとんどないのですが。
スウェーデン人は「サマーハウス」で何をする? どのように楽しむ?
では、サマーハウスで何をするのでしょう。
職場や友人に、
あなたはサマーハウスでどのように過ごしているの?
と聞くと、多くが我々と変わらない過ごし方だったので、私の毎年経験するサマーハウスの過ごし方をご紹介します。
「サマーハウス」の過ごし方
我が家の場合
サマーハウスではいつも、義理の親、パートナーの兄弟の家族が一緒に滞在しています。
なので、3月頃に職場で夏季休暇の調整が始まると、親族がいつ時期を合わせて過ごせるのか相談が始まるのです。
そして、毎年6月下旬から8月上旬の間の2週間くらいはサマーハウスで過ごします。
▼朝の過ごし方
朝は7時か8時頃。各自好きな時間におきて各自がミューズリーやコーンフレークを入れたヨーグルトや、チーズやハムをのせたパンにお茶かオレンジジュースといった朝ごはんを食べます。
パン焼きが好きな義弟がいると子ども達とパンを作ってくれるので焼きたてパンのいい匂いも楽しめます。
その後、各自のんびりしたら、10時頃にお茶の時間です。
お天気のいい日は湖の桟橋にあるテーブルなど、天気にあった場所でゆっくりコーヒーを飲みながら今日の予定を話します。
▼日中の過ごし方
日中は、湖で泳いだり、外のウッドデッキで本を読んだり、サマーハウスの修理やペンキの塗り替えをしたり、森でベリーを摘んで過ごします。
午後もまた、お茶をします。
コーヒーにシナモンロールがスウェーデン人の定番ですが、森でベリーを採ってきたときは、ベリーのパイを焼きます。
お昼ご飯も夕食も自分達で作ることの方が多いですが、お肉をグリルしたものに主食のポテト、冷凍ラザニアをオーブンで温めたものなど。
凝った料理というより、簡単にできる料理がほとんどです。
▼夜の過ごし方
そして、夜は毎晩ボードゲームで子どもも大人も盛り上がります。
シンプルな生活で、時間に追われることなくリラックスして、家族みんなが楽しく過ごすということを大事に過ごしています。
アクティビティーいっぱいのキャンピング!
スウェーデンの夏の高速道路はキャンピングカーが列をなし走っています。
家族をのせた多くのキャンピングカーの行先は、海岸沿い、湖畔にあるキャンプ場です。
そこは
- テント
- 小屋
- キャンピングカー
が並んだ村のようになり、子どものプレイスペースはもちろん、小さな水上遊園地があったり、レストランやクラブがあり、それぞれの世代が楽しめるアクティビティーがそろっています。
特に人気なのがバルト海に浮かぶ、Öland(オーランド島)の白い砂浜のあるキャンプ場です。
オーランド島は本島と橋で繋がっているので、車で行けます。
計画しなくても大丈夫!
子どもは「水遊び・アイスクリーム・家族と一緒」で幸せよというスウェーデン人の友人
ほとんどの家族が1週間から2週間同じ場所に滞在して、泳いだり、遊園地で遊んだり、砂浜で読書をして過ごします。
近くを散歩はしますが、何かを見に行くような観光をすることはほとんどありません。
私は
子どもに何してあげようか、どこに連れて行ってあげようかな
と悩んで、夏の前に少し疲れてしまうことがあるのですが、スウェーデンの友人達が、
子どもは水遊びができて、アイスクリームが食べられて、家族と一緒に過ごせたら幸せだから、そのなにいろいろ計画しなくても大丈夫
と言ってくれました。
夏の休暇、子どもも楽しいお休みですが、我々大人だってゆっくりしたいお休みです。
計画に疲れたり、大変な準備をしなくても家族で楽しめる方法を選ぶというものいいのかもしれません。
まとめ:北欧スウェーデンの短い夏の2ヶ月間の長〜い夏休みの過ごし方
スウェーデン人の休暇は
- カラダを動かすこと
- 自然に触れること
- リラックスすること
を家族一緒にする時間のようです。
休暇が終わった職場のお茶の時間は、お土産話で大盛り上がりですが、お土産をみたことはありません(笑)
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 長谷川佑子(はせがわ・ゆうこ/Yuko Elg)
- Glolea! スウェーデン子育てアンバサダー
- ウプサラ
2008年からスウェーデン王国、ウプサラで暮らしています。スウェーデン人の夫、3歳の娘の3人家族。森でのベリー摘み、湖での水遊び…日本とはちょっと違った子育てをしつつ、北欧文化を体験する日々です。 母親も外で働くのが当たり前の国での社会のしくみ、女性たちの生き方もお伝えしたいと思います。