こんにちは！　スウェーデン女王認定 認知症専門看護師／Glolea! スウェーデン子育てアンバサダー長谷川佑子です。

日本では特に都内を中心に、

• お受験：
  幼稚園受験・小学校受験
  
  
• 受験：
  中学校・高校

が苛烈さを増していると聞いています。

実は、スウェーデンの小学校・中学校で、日本のような競争的な「受験」はありません。

今回は、スウェーデンの学校選びについて詳しく解説します！

スウェーデンはでは「試験」も「面接」もなしでほとんどの公立・私立の学校に入学できるってホント！？

ほとんどの公立、私立は試験や面接もなく入学可能です。

特に幼稚園から中学校までは、人気の私立校であっても地域や申し込み順での入学が基本となっています。

市内の学校であればどこでも選ぶことは可能ですが、多くの子どもは、家の近くにある学校を選択します。

例えば我が家の場合は、徒歩10分以内に3つの学校があるのでその中から選ぶことになると思います。

志望生徒が殺到するような人気校はある？

もちろん、一部の学校は公立、私立に関わらず、

よい先生が揃っている

立地がいい

…などはっきりとした理由はわかりませんが、人気校と呼ばれる学校もあります。

スウェーデンの人気校へは「入験」なしでどのように選抜される？

★公立校の場合：
家が近い地域のお子様から優先して入学

人気校で、志望者が多い場合には、公立の場合には希望者の中で学校から住宅が近い子どもから入れるようです。

★私立校の場合：
申込み順で入学

私立の場合には、「学校選択」というシステム以外に、各学校が申し込み制度をとっており、早く申し込んだ人から入学できるそうです。

英語ベースで学べる学校はスウェーデンでも人気！？

私の住む街に英語ベースで教育を行う非常に人気の学校があります。

他にも英語ベースの学校はあるものの、この学校は圧倒的人気があり、子どもをその学校に入れたい親は子どもが生まれてすぐに申し込むという話しを聞いたことがあります。

また、一部のインターナショナルスクールやバイリンガルスクールに限っては、生徒が指導に従うために必要な言語スキルを持っているかどうかを確認するために言語テストを実施する場合があります。

音楽・芸術・スポーツに強い学校の場合はスウェーデン全土から生徒募集

例えば、

• 音楽
• 芸術
• スポーツ

…など、特定のプロフィールを持つ学校では、入学試験や適性検査を使用して、特定の分野における生徒の興味やスキルを評価する場合があります。

そのような特殊なカリキュラムの学校は、スウェーデン全土からの生徒を受け入れている場合が多いです。

スウェーデンで生徒を選抜のための入試が実施されることは異例！？

しかし、スウェーデンの学校制度は、

すべての生徒が平等に教育を受けられることを重視

しているため、私立小学校で入学時にテスト（入学試験）が行​​われるのは異例です。

各学校の情報は誰でもチェック可能

何を基準に学校を選ぶのが良いのでしょうか。

それぞれ考え方はご家庭により様々だと思いますが、まずは、学校の情報がなくては選びにくいものです。

スウェーデンでは、

• 各学校の子ども当たりの教員数
• 6年生での全国一斉テストの結果

…など、多くの情報を見ることができます。

たとえば、特定の学校の教師の密度と平均成績に関する詳細情報を取得するには、いくつかの異なる情報源を使用できます。

1：スウェーデン国立教育庁ウェブサイト

全土の学校の統計を比較可能

▲スウェーデン国立教育庁ウェブサイト

Statistik – Skolverket

国立教育庁は、スウェーデンのすべての学校に関する統計を発表しています。

これには、

• 教師の密度 (生徒あたりの教師の数)
• 6学年の全国統一小学生テストの平均成績
• 特定の資格のある教師の割合

などが含まれます。

また、教育庁の Web サイトにある「学校と教育の比較」ツールで、特定の学校を検索して比較できます。

2：市のウェブサイト

市内各学校の概要をチェック可能

▲スウェーデン・ウプサラ市の学校情報サイト

Information förskolor, grundskolor och gymnasieskolor i Uppsala kommun

多くの自治体は、学校とその成績に関する情報を掲載した独自のページを持っています。

私達家族が住むウプサラ市のウェブサイトでは、

• 教師の密度
• 生徒の健康状態
• 国家試験の結果

など、学校の成績やリソースに関するレポートを見つけることができることがあります。

3：学校独自の公式ウェブサイト

各学校ウエブサイトでは学校の質をチェック可能

多くの学校は、

• 独自の年次報告書
• 教師の密度
• 生徒の成績

…などの「学校の質」に関する情報を発行しています。

特定の学校を探している場合は、その学校の Web サイトに直接アクセスして、この情報が共有されているかどうかを確認する価値があるかもしれません。

また、特定の学校の教師の密度や成績について具体的な質問がある場合は、学校に直接問い合わせることもできます。

多くの学校には、より詳細な情報を提供できる管理スタッフがいます。

4：SIRIS （Skolverket のインターネットベースの結果および品質情報システム）

学校の質に関する詳細情報や教育品質の統計などをチェック可能

▲スウェーデン教育庁（Skolverket）の「SALSA – 統計モデル」に関するページ＆データベースでは、学校の成績結果をより公平に評価するため、さまざまな背景要因を考慮し、学校間比較における偏りを軽減する仕組みが説明されています。

SALSA statistisk modell – Skolverket

スウェーデン国立教育庁の SIRIS データベースには、

• 成績
• 教師の資格
• 教師の密度

など、スウェーデンの学校の質に関する詳細情報が含まれています。市区町村または特定の学校でフィルタリングし、国家試験とその他の品質評価の両方の統計を確認できます。

さらに、 学校検査局は学校を定期的に検査し、教育の質から労働環境、学校のリソースに至るまであらゆるものを網羅した報告書を発行しています。

これらのレポートは公開されており、各学校の教師の密度や、質に影響を与えるその他の要因について情報を得ることもできます。

スウェーデンで志望校に入学する方法：まとめ

スウェーデンは小さい国ということもあり、教育でも医療でも現場の情報を集め、データベースにして、分析し、定期的なレポートを公的機関が公表していることが多いです。

このような仕事によって、より質の高い、その時代や、環境にあった教育、医療サービスを提供していくというシステムが定着しています。

もちろん、近所の公園で、保護者が学校について評価していることも気にはなりますが、学校の良し悪しよりは、各校がどのような教育を提供しているのかを、しっかりと分かった上で、子どもと一緒に、我が子が安心して、楽しく通える、子どもに合った学校選びをすることが良いのではないかな、と思います。

今回は、

スウェーデンに「幼小・お受験」「私立・中学校受験」「高校受験」はある？　スウェーデンで志望校に入学する方法とは？

をテーマにお届けしました。次回もお楽しみに！

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• スウェーデン子育て事情 from Glolea!［グローリア］

関連リンク

• Statistik – Skolverket
• Information förskolor, grundskolor och gymnasieskolor i Uppsala kommun
• SALSA statistisk modell – Skolverket