イタリアは子連れには厳しい? フレンドリー?
- 佐々木希世(Kiyo Sasaki)
- Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー
Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー 佐々木希世です。今回の連載記事では、成熟した大人の社会ヨーロッパ…イタリアは子連れには厳しい? フレンドリー? に迫ってみたいと思います。
目次
誘惑の多いイタリア!
イタリア。旅行先として選ぶ人も多いでしょう。
美術館や文化遺産に感激し、おいしい食事とワインに舌鼓を打ち、立ち並ぶブティックで買物にのめり込み、小さな都市では街歩きを楽しむ。
おまけに男性はみんなイケメンでやさしい(…ここだけ女性視点ですが)。
ああ、何と誘惑の多い国、イタリアよ!
私自身、独身時代から子どもが生まれるまで数回イタリアを旅行し
ああ、前世はイタリア人だったのかもしれない
と真剣に考えるほど好きな国でした。だからミラノに来ると決まった時は小躍りして喜んだものです。
成熟した大人社会のヨーロッパ
イタリアは子連れには厳しい? フレンドリー?
Milano Piazza Duomo / micurs
が、しかし。それまで体験して来たイタリアは、いわば「大人の楽しみ」がたくさんある場所。
子持ちの今となっては、毎日の生活がどのようになるのか全く見当がつかない。しかも「ヨーロッパ」という言葉から連想されるのは、成熟した大人の社会。子どもにはドアを閉ざす場所も多いんじゃないだろうか…などと、ぼんやり考えていました。
日本、特に東京も実はそんなにベビーフレンドリーな都市ではありません。電車やレストランの中では、いつ子どもが騒ぎだすか、夫と二人でいつもビクビクしていたものです。
この東京よりもっと厳しかったらどうしよう。外食なんてできないかしら、ああ残念。と、ちょっとガックリしつつミラノの地を踏んだのでした。
イタリアがこれほど子どもに優しい国だったとは!
と・こ・ろ・が。住み始めてみると、ここには嬉しい裏切りが待っていました。結論から言うと、イタリアという国は本当に子ども、特に小さい子ども達に優しいのです!
我が家のチビ達(3才&1才)を連れて街を歩けば必ず
なんてかわいいの!
お名前聞かせて!
と、あちこちから声がかかる。せっかちで乱暴な運転で知られるイタリアのドライバーも、子連れと見れば停車して道を譲ってくれます。
レストランでチビ達が暴れ、冷や汗をかきながら周りの方に謝ると、にこやかに一言、
いいんだよ、子どもは元気が一番。かわいいね!
…こうした経験は枚挙にいとまがありません。
こんな風に、子どもを通じて見るイタリアは、それ以前とは全く違う顔を見せるのです。
イタリア人の本当の優しさは子連れだからこそ分かる!?
実際、イタリア生活が長い日本人の方も
子どもと一緒にいる方が、イタリア人の本当のやさしさに触れられるわよ
と教えてくれます。本当にその通り。人にはやさしいけれど、その優しさは時に八方美人的だなあ…と感じていた以前に比べ、今接するイタリアの人々は、誠実な優しさにあふれています。
なぜ、イタリア人は子どもに優しいのか? その理由
なぜなんだろう?
何人かのイタリア人に聞いてみました。そこから見えて来るのは、
小さきもの・弱きものには奉仕をし、守るべきである
という、キリスト教の影響が強いお国柄ならではの考え方。そして誰しも口にするのが
だって子どもは国の宝でしょ!
という一言。
標語的には良く耳にしますが、その言葉の裏に真のぬくもりと実践を見るのはイタリアが初めて。
素晴らしいなあ、イタリア人!
どんなに郵便事情が悪くても、役所周りの手続き全てに恐ろしく時間がかかろうとも、2〜3時間はある昼休みのために一日に一つしか用事がこなせなくとも、イタリア生活は楽しいものになるだろうと思えた瞬間でした(これらもまた、イタリアの一面なのです…)。
じゃあ、実際の生活はどんな感じなのかと言うと…それは次回から。お楽しみに!
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 佐々木希世(Kiyo Sasaki)
- Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー
- ミラノ
14年8月に、イタリアはミラノに居を移す。2人の子供達を追いかけ回しながら、日本とは違う時間の流れの中でのイタリア生活を満喫中。学生時代の専門だった美術をはじめ、食事・お酒を愛する身には最高の住環境! 子育て周りをはじめ、そんなところもご紹介したいと思っています。著書『「半径5メートル最適化」仕事術 おしゃべりな職場は生産性が高い』好評発売中!