イタリア暮らし「個人商店vs.大型スーパー」
- 佐々木希世(Kiyo Sasaki)
- Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー
Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー 佐々木希世です。今回の連載記事では、イタリアのお買い物事情に迫ってみたいと思います。
目次
イタリアで食材や日用品を取り扱っているのは
個人商店や青空市場だけ?
職人技と手作りを大事にして、街の景観を保つためにとんでもない努力を払うイタリア。そんな国だと、きっと日用品や食品を買えるのは個人商店か青空市場だろうなあと、思っていませんか?
日本で良く放映しているイタリアの紀行番組でも、買物のシーンはそういったお店のことが多いですよね。
確かにそれらのお店は日本に比べて圧倒的に多く、道を通行止めにして出店される青空市場も、我が家の近くでは週に2度あります。
実は、大型スーパーもあるんです
Neorealismo da supermercato / Latente 囧 www.latente.it
でもね、あるんですよ。えらいでっかいアメリカ型スーパーも、ちゃんとあるんです。
店内の品揃えは、日本で見るものとほぼ変わりません。
生活雑貨にちょっとした家電、生鮮食品に洋服にDIY用品に…といった感じです。
イタリアならでは、なのはやはりパスタ・チーズの種類の多さとバルク(まとめ売り)で売っているトマトソースの量が半端じゃないこと! くらいでしょうか。あ、ワインも多いですね。
でも、イタリア人が大型スーパーなんてイメージできないし、あまりそぐわないわよねえ…と思われるでしょう。私も、今でもそう思います。でも、彼らを大型スーパーに向かわせる理由は品揃えや安い価格のほかに、営業時間もあるようです。
3時間ものお昼休みがあるイタリアの個人商店!
イタリアへ越した直後は…ちょっとイライラしたものです
旅行中に経験された方も多いと思いますが、イタリアの商店は、それがどんなタイプのお店でも、ほぼ全て3時間近くのお昼休みを取ります。飲食店ならランチの終わる午後3〜7時くらい、それ以外だと12時半〜3時半くらいです。
ちなみに子持ちのうえせっかちな日本人(私)は、
今日は午前中にあれとこれ、午後早いうちに買物に行って、もう一つ二つ用事を済ませちゃおう
と、欲張りプランを立てるものです。が、この昼休みのお陰で予定は丸崩れ。引っ越して来た当初は、結構イライラ来たものです。今はどうかって? 一日にすべき予定を減らすしかないと諦め、イタリア時間に合わせて生活しています…。
閑話休題。
イタリア人にとっても、時にはイライラさせられるであろう、この昼休み。大型スーパーにはないのです。さらに、日曜日も営業しています。
これも通常のイタリアの商店ではありません。これらも、イタリアの人を大型スーパーに向かわせる理由でしょう。
地産地消、小さい生産者をまもるお国柄
やっぱり人気は個人商店や青空市場!
ただし。食べるものには大変厳しい目をもつお国柄。
地産地消や、小さい生産者を守り、食品の「個性」を大事にする彼らは、スーパーの生鮮食品にはあまり目を向けません。
あんなところの野菜はプラスチックの味がする!
と言ってはばからない人もいるほど。なので、肉、野菜、チーズやサラミなどは、昔ながらの個人商店や青空市場で買う人が多いようです。
アートやデザインもそうですが、イタリアでは古いものと新しいものを共存させる知恵と柔軟性があるのだなあと、こんなことからも考えさせられますよね。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 佐々木希世(Kiyo Sasaki)
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- ミラノ
14年8月に、イタリアはミラノに居を移す。2人の子供達を追いかけ回しながら、日本とは違う時間の流れの中でのイタリア生活を満喫中。学生時代の専門だった美術をはじめ、食事・お酒を愛する身には最高の住環境! 子育て周りをはじめ、そんなところもご紹介したいと思っています。著書『「半径5メートル最適化」仕事術 おしゃべりな職場は生産性が高い』好評発売中!