チェコ共和国とは? 子供を大切にする国チェコでの子育て
- ミカめぐみ(Megumi Mika)
- Glolea! チェコ共和国子育て・田舎暮らしアンバサダー
チェコ共和国子育て・田舎暮らしアンバサダーミカめぐみです。2000年にチェコに移住し、9歳の長男、7歳の長女、そしてチェコ人旦那の家族4人、チェコで生活しています。
きっとこれを読んでいる皆様は
一体チェコって何処?
チェコでどんな生活しているの?
って思われると思います。
目次
チェコといえばプラハ城
カレル橋から見上げるプラハ城。チェコでもっとも有名な観光ポイントです。
チェコといえば、プラハ。
- 世界遺産の街
- 百塔の街
- 黄金のプラハ
などと呼ばれるチェコ共和国の首都プラハは、それはそれは美しく、一年を通して世界中からの観光客で溢れています。
長くここに住んでいると、あまりに見慣れた光景になってしまい、感動も薄れてしまうのですが、ふっとしたときに見上げた街並みに、今でも感動することが多々あります。
そのくらい美しい都です。
そこで、プラハを訪れる人にいつも言われるのが
いいわね、こんな素敵な街に住めて。うらやましいわ
いやいや、ちょっと待ってください(笑)
旅行で訪れるのと、実際に住んでみるのでは大きなギャップがあるんです(笑)
チェコはどこにある? チェコの地図
チェコ共和国はヨーロッパの真ん中。中欧ヨーロッパに位置しています。
ドイツ、ポーランド、スロバキア、オーストリアと国境を接し、中欧ヨーロッパに位置する北海道ほどの面積の小さな国。人口約1千万人、公用語はチェコ語。60%以上が無宗教です。
社会主義の面影が色濃く残るチェコ共和国
場所柄、歴史に翻弄され、複雑な歴史刻むチェコは、1989年まで社会主義国でした。
社会主義国を放棄し25年以上の時が経っていますが、今でも社会主義の面影が色濃く残ります。
私の旦那様が学生の時にはまだ社会主義だったというくらい、最近の話なんです。実際、旦那様の両親も資本主義の波についていけずに、いつまでも昔を懐かしんでいます。
あの時代は良かったわ
というやつです。
社会福祉や教育制度が整っているチェコ共和国
でも、社会主義の面影って悪いことだけでもなくて、いいこともあります。
例えば「社会福祉がキチンとしてる」とか「教育制度が整ってる」とか。
そのうちの最たるものが、
・教育制度の充実
・子供に対する世間の対応
のように感じます。
「子供は未来そのもの!」と考え子供を大切にするチェコの社会
社会主義の時代から(それ以前から? )、
子供は未来そのもの
と考られているため、大人は何よりも子供を大切に扱います。
子供を甘やかす、というのでは全然なくて、子供が病気になったときなど、躊躇せずに大人は仕事を休みます。また、会社もそれを当然のこととして受け止めます。
「仕事<子供」
ですから、大人が子供の世話を優先するのが当然なんです。
病気の子供を、仕事が休めないからと幼稚園や学校に連れていこうものなら、親が非難されるという具合。また、公共の場で、子供が肩身の狭い思いをしたりすることは、一切ありません。
子供達の個性を伸ばし、自ら考える力を伸ばすチェコの教育制度
(出典:チェコインベスト)
義務教育は、小学校1年から9年までの9年間。基礎学校と呼ばれます。日本で言う小学校と中学校ですね。
表をみていただければわかるのですが、ギムナジウムという高校があったり、ちょっと複雑は部分もあるのですが、6歳から15歳は義務教育です。
学期の初めは9月。
学期末は6月。
7、8月は2ヶ月の長い長い夏休みです。
ほとんど全てが公立ですが、インターナショナルスクールや私立の学校もあります。
公立学校の場合、義務教育の間の授業料は無料。教科書代や給食費は実費負担です。
日本の教育制度と似ていますが、私が感じている大きな違いは、
- 型にはめ込む教育ではなく、個性を受け入れ、個々を伸ばす風土が整っている
- 答えを出す教育ではなく、自分で考える力を養う教育をしている
ということの2点でしょうか。
具体的な例は、今後の記事の中で順を追って掲載していきたいと思っています。
少人数制のチェコ共和国郊外の公立学校
学校の前にて。後ろに見える黄色い建物が基礎学校。長男君が背負っているのが、チェコのランドセルです。
私の子供二人は、現地の公立基礎学校に通っています。
住んでいるのがプラハ市内ではなく郊外の村なので、1学年1クラスしかなく、しかもクラスの最大人数は25人です。長男君のクラスなんてわずか16人です。
村には他にアジア人が1人もいないということで、いじめられたりするんじゃないかと心配することもありましたが、そんな心配は取り越し苦労に終わり、2人とも多くの友達に囲まれ、楽しく通学しています。
海外子育て…日本語はどうする? 我家の場合
私がフルタイムで仕事をしているために家にいる時間が短く、また、現地の学校に通っていることもあって、はっきり言って日本語は日常会話がようやく、というレベルです。読み書きは出来ません。
でも、二人とも日本が大好きです。
こちらに住んでいる日本人ママの中には、日本語もネイティブレベルにしようと、読み書きを自宅で強制するママもいるようですが、私は今のままでいいと思ってます。
子供達が、日本という国に興味を持ち、日本語を話したい、と思ってくれれば、自然と言葉は後からついてくるんじゃないのかな、と考えているからです。
ただ、子供達が
日本が好き
日本語を話したい
と自然と思えることが出来るような環境を作ってやること、子供が自然と興味を持つ環境を作ってあげることが、私の仕事だと思うのです。
ひらがなプリントをしていますが、読めてはいません。ただ薄い線をなぞって書いているだけ。
でもやりたい
と言い出したのは子供達です。
マルチリンガル親子の子育て&思考
私は、母国語の日本語以外に、英語とチェコ語を話します。私の主人は、母国語のチェコ語以外に、英語、ロシア語、日本語を話します。
全て、ある程度の年齢になってから、自分の意思で、学んで身につけた言葉です。
確かに楽ではなかったけれど、自分が学びたくて学んだものなので、それほど苦しくはなかったように思います。この言葉を身につけたい、という気持ちの方が強かったから。
日本語(日本にいる方にとっては外国語)を親が子供に強制することは、悪いことだとは思いません。
大人になってから、少しでも楽に他言語を身につけるために、幼少期から教育をすることは、決して悪いことではなく、もしかしたら、子供にとってはその方が良いかもしれないとも思うのです。大人が強制することで、自然と習慣になることもあると思います。
こればっかりは、100%正解、という答えがないので、親が自信を持って、信じた方法で教育するしかないのだと思います。私にとっては苦でなかった語学の勉強も、もしかしたら子供達にとっては苦になるのかもしれないし。
正解のない子育ての中で大切にしていることは「ぶれない」ということ
子供を育てるって、親だって何もわからない状況の中、立ち止まらずに、手探りで進んでいくしかないんだなと思います。そして、子供と一緒に親も成長していく、そんな過程。
それは日本にいても、外国にいても同じ。
絶対の正解なんてないんです、きっと。
子供によっても全く違うし、育つ環境によっても全く違う。
ただ一つ言えるのは
親がぶれない
ということ。どんな情報にも踊らされず、信条がぶれることなく、自分の育児に自信を持って子供と接すれば、おのずと子供は育つんじゃないかな。
そんなことを言っている私だって、まだ無我夢中で育児の真っ最中。1年後、2年後、ひいては10年後に、今のこの対応を後悔する日が来るかもしれない。でも、それでも、今というこの時を、確固たる信条もって子供と接していきたい。
後悔はしても、責任は取る、そんなつもりで。
いつもそんな風に思い、異国で子供と接しています。
前置きが長くなりました。
これから少しずつ、子供を中心としたチェコでの生活の様子、「教育×子ども×世界×未来」をテーマに情報を発信していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- ミカめぐみ(Megumi Mika)
- Glolea! チェコ共和国子育て・田舎暮らしアンバサダー
2000 年よりチェコ共和国に移住。そろそろ日本に帰国しようとした矢先に、今の旦那様なる人に出会ってしまい、2003 年に国際結婚。2006 年 1 月に長男、2007 年 9 月に長女を出産。 専業主婦で数年過ごし、長女が 3 歳になった 2010 年から仕事に復帰。今はフルタイムでの仕事をこなしつつ、小学生 2 人の育児に奮闘しています。