子どもに言ってはいけない5つのフレーズ−−アメリカンママの子育てルール[1]

善家美緒(Mio Zenke)
Glolea! 世界の子育て取材中!アメリカ子育てアンバサダー

アメリカでも、SNS上で子育てに関する記事や投稿は関心が高く、大手メディアからママたちの情報サイトまで、様々なメディアが日々子育て情報を配信しています。

 

このコラムでは、記事の内容を紹介しながら

  • アメリカと日本の子育ての違い
  • ママの意識の違い
  • アメリカの子育てに学ぶ点
  • これからの育児に役立つポイント

…などを考えていきたいと思っています。

 

1回目は、120万人を超えるフォロワー数を誇るアメリカママの情報サイト“SCARY MOMMY”より、“子どもに言ってはいけない5つのフレーズ”という記事をピックアップします。

二度と言わないで! 子どもに言ってはいけない5つのNGフレーズとは…

アメリカの子育て

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この記事は「5 Phrases I Will Never Again Say To My Children」というタイトルで、 3人のお子さんのママであるライター Christine Suhanが投稿しました。

 

まずは、その5つのフレーズをご紹介します。

1:What’s wrong with you?

いったいどうしたの?

と聞くときに使うフレーズですが「いったい何をやってるの? どうしちゃったの?」というニュアンスが含まれています。

 

NGの理由は、

小さい子どもは自分の好奇心のおもむくままにいろいろやりたがる、それを「(だめって言ったのに)何をやってるの!」と怒ることで、子どもは“ママを怒らせる自分”を恥ずかしく思い、結果として子どもの知的探究心の芽をつぶしてしまう

とのことです。

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2:Why can’t you be more like your brother?

どうしてお兄ちゃんみたいにできないの?

日本でもよく聞くNGフレーズですね。

このフレーズを言うことで、“競争心と人と比較する心”を家庭内に持ちこむことになってしまう

という理由をあげていました。

子供に言ってはいけないフレーズとは?
3:You’re making me so angry.「ママを怒らせたわね!」 
4:Mommy’s sad. Come give a hug.「ママ悲しいの。ぎゅってして!」

 

というフレーズです。3と4の理由は、後ほど詳しくご紹介します。

 

5:If you are going to play with this, you need to play with it the right way.

このおもちゃで遊ぶなら、ちゃんと遊ばないとだめよ

おもちゃの遊び方、ついつい口出ししたくなるときもありますが、それは

子どもの創造力を狭め、発想力を抑え、子どもがせっかく見せてくれた子どもの世界を、壊してしまう

からだと説明しています。

以上、5つのフレーズでした。このなかで、わたしが特にアメリカらしいなと感じた3と4について、その理由を詳しくご紹介したいと思います。

アメリカ子育てルールその1:
あなたの“怒り”をコントロールしよう! 

3つめのフレーズ

You’re making me so angry./ママを怒らせたわね!

このフレーズがなぜNGか、ライターのChristineははっきりとこう言っています。

That’s not true. No one makes me angry. Anger is an emotion that I feel based on sevaral factors.

つまり、今感じている怒りは、目の前の子どものことだけではなく、例えば朝の夫との口げんかや、昨日職場で言われた嫌な一言、睡眠不足で疲れていたり、、といくつかの要因が重なっているからだ、とズバリと指摘しています。

 

そして、こう締めくくっています。

この怒りをどうするかは、あなた次第です。感情に任せて子どもを怒るか、子どもに関わらないような、もっといい方法で怒りを発散させるか、あなたは選べるのです。

とっても合理的な考え方だと思いませんか?

 

子どもが粗相したとき、ひと呼吸置いて、自分が怒った理由を考えられたらいいな、と実感しました。

アメリカ子育てルールその2:
ママは精神的に”自立”しよう! 

4つめのフレーズ

Mommy’s sad. Come give a hug./ママ悲しいの。ぎゅってして!

一見、とてもあたたかいフレーズのように聞こえますが、彼女は、これはとても”危険”なフレーズだと書いています。

 

つまり、これを言い続けることで、子どもは「ママの感情に責任があるのは自分だ」と感じるようになってくる、というのです。

 

これはとても怖いことですね。いつもママの顔色をうかがい、ママの気持ちを先回りして、自分の気持ちを殺してしまう、そんな考え方に子どもがとらわれてしまう可能性があるのです。

 

そして、これは結果として「codependency」つまり“共依存”の種をまくことになる、とChristineは主張します。

 

最後に

I am the only one responsible for my emotions. (中略)ultimately it’s up to me to take action.

 

わたしの感情に責任が持てるのはわたしだけ。最終的に、行動を起こすかどうかはわたし次第なのです。

と結んでいます。 とても力強く、自分を律した言葉ですね。アメリカのママは、精神的に”自立”していることをとても大切にしているんだな、と感じました。 

“子どもをママの感情に巻き込まない”というアメリカママの考え方

子どもに二度と言ってはいけない5つのフレーズ、いかがでしたでしょうか?

 

わたしもしばしば娘を、その場の怒りに任せて叱ってしまうことがあるので、この投稿を読んでハッとしました。「子どもをママの感情に巻き込まない」アメリカのママが理想とする、そんな自立したママにわたしも近づけたらいいなと思いました。

 

それでは、また次回。See you soon! 

参考情報

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

善家美緒(Mio Zenke)
Glolea! 世界の子育て取材中!アメリカ子育てアンバサダー
ワシントンD.C.

2014年よりワシントンD.C.在住。渡米するまでテレビ局のディレクターとして、教育・教養分野の番組を制作。夫の海外転勤に伴い退職、”世界の子育てを取材するジャーナリスト”を目標に、2歳の娘とアメリカ生活奮闘中!趣味は旅行、芸術、読書。ロシア文学、モネ、尾形光琳、冬のドイツをこよなく愛しています。

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