アメリカのプリスクールに入園!入園前書類にはどんなことを書く?プリスクールと共有するゴールとは?
- 善家美緒(Mio Zenke)
- Glolea! 世界の子育て取材中!アメリカ子育てアンバサダー
目次
アメリカ・プリスクール入園事情 〜Early Educationの現場から〜
アメリカでは9月からが新学期の季節です。我が家の2歳の娘もついに現地のプリスクールに通い始めました!
うまく馴染めるか、とても心配だったのですが、1日も泣かず本当に楽しそうに通園し、日常生活でも英語で話してくる頻度がどんどん増えてきています。
子どもの興味や好奇心をうまく伸ばしていくアメリカのプリスクールの様子について、これから定期的にご報告していきたいと思っています!
1回目は、準備がちょっと大変!? なアメリカのプリスクール“入園”事情についてです。
きめ細かすぎる! アメリカのプリスクール入園時提出書類は大量!!
アメリカでは、プリスクールは義務教育ではないので、基本的にほとんどすべて私立です。渡米してすぐ(娘が1歳のとき)娘に合ったプリスクールを探し始めました。
今のスクールは、ホームページから“オープンハウス”という見学会を予約し、クラスの活動を見せてもらったうえで、2歳からの入園希望登録をしました。
アメリカのプリスクール・キンダーの進級の仕組み
プリスクールは2歳または3歳から4歳までが対象です。日本の幼稚園でいうと、3年保育・2年保育という感じでしょうか。5歳からは義務教育となり、学区の小学校に併設されているキンダーガーテンにみんなが通います。
1年前から登録していたのですが、入園に関するお知らせのメールが届き始めたのは、クラスが始まる2ヶ月ほど前からでした。そして、入園3週間前に、突然、大量の書類の束がスクールから送られてきたのです。
緊急連絡先・保護者以外の緊急連絡先・予防接種の記録・健康診断の記録・血液検査の記録などに加えて、写真の承諾書・日焼け止めを塗ることについての承諾書・虫除けを使うことについての承諾書・アレルギーへの対応等々…。
全部数えたら、書類は28枚もありました!
プリスクール入園時書類を書くことで見えてくる、子どもの“ゴール”
そのなかで、特にアメリカらしいなと感じたのは、家族の状況についてのフォームです。
- 子どもは養子か否か
- そのことを子どもは知っているか
という家族構成から始まり
- 子どもの第一言語は何か
- 家族の宗教は何か
- あなたたちの家族の文化をクラスで共有したいか
- 様々な異文化の活動に子どもが参加することを許可するか
- 子どもが言うことを聞かないときに家ではどうしているか
- 子どものお気に入りの食べもの/絵本/遊び/おもちゃは何か
- 子どもの長所は何か
- プリスクールではどういうところを伸ばしていきたいか
- 今年、子どもの成長にとっての”ゴール”は何か
etc…とにかく、子ども自身に関する質問が本当にたくさんあるのです!
最初は、こんなにたくさん書かなきゃいけないなんて…と思っていましたが、娘のことを考えながら記入していくうちに、次第に、親であるわたしたちのなかで、娘をプリスクールに預けることで得てほしいこと、学んでほしいことが明確になっていきました。
大量の書類は、子どもの個性をきちんと把握したうえで接するためだと思うと、スクールに対しても安心感を抱きました。(もう少し早く書類を送ってくれればいいのに、とも思いましたが。。。それもまたアメリカらしいところですね)
魅力的!
子どもがソフトランディングしやすいフレキシブルなスケジュール
娘のプリスクールでは、2歳クラスは、週に何回、何曜日の何時から何時まで通わせたいか、自分で選べます。
これはそれぞれのプリスクールによって差があり、また通いはじめる年齢によっても変わってきますが、これはわたしと娘にとって、とてもありがたいシステムでした。
娘は日本でも保育園等に行ったことがなく、このプリスクールが初めての本格的な母子分離の時間でした。
いきなり週5日フルタイムで預けるのはかなり心配、でも週2回だとせっかく通うのに少なすぎる…と考えて、とりあえず週3日通うことに決めました。
また、2歳クラスのコアタイムは朝7時30分〜夕方6時30分とかなり長く、最初からこんなに長く預けるのは難しいかもしれない、と先生に相談したところ
何時に来てもいいし、何時にお迎えに来てもOK!
と言ってくれたのでした。
日本の慣らし保育と似ていますが
今日は○時にお迎えに来ます
明日は○時に来ます
と口頭で先生に伝えるだけなので、かなりゆるやか〜な雰囲気です。
娘の様子を見ながら先生と相談してその日ごとに決めていく、というフレキシブルな対応がよかったのか、娘はほとんど泣くことなく、スクールに慣れることができました!
“子育てのゴールを共有する”それがアメリカのプリスクール
こうした、入園前のいろいろな手続きややり取りを経て、わたしが感じたのは、アメリカのプリスクールは、ただその年齢になったから行かせるところではなく、その年齢で学ばせたいこと・経験させたいことをまず親自身が明確にして、その“ゴール”をスクールと共有していく場所なのだ、ということです。
子どもをどこに通わせるにしても、基本的で、とても大切な考え方ですよね!
通わせたから一安心、ではなく、通わせてからが本番!のアメリカのプリスクール。
次回は、実際に通い始めた娘がどんな様子か、お伝えしたいと思います。
記事をお読み頂きありがとうございました!
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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 善家美緒(Mio Zenke)
- Glolea! 世界の子育て取材中!アメリカ子育てアンバサダー
- ワシントンD.C.
2014年よりワシントンD.C.在住。渡米するまでテレビ局のディレクターとして、教育・教養分野の番組を制作。夫の海外転勤に伴い退職、”世界の子育てを取材するジャーナリスト”を目標に、2歳の娘とアメリカ生活奮闘中!趣味は旅行、芸術、読書。ロシア文学、モネ、尾形光琳、冬のドイツをこよなく愛しています。