オンライン授業先進国アメリカ発!効果的に学校のオンライン授業を受ける方法とは!?
[世界のコロナ対策&オンライン学習事情]
- 船山 直子(Naoko Funayama)
- Glolea! シリコンバレー&ハワイ親子留学アンバサダー
私の住むカリフォルニア州では2020年3月から今年の4月まで、13か月にわたって公立小学校はオンライン授業が行われました。
好き嫌いにかかわらず、生徒全員がオンラインで授業を受ける体制。
我が子の学校は高学年(4・5年生)は1クラス33人。幼稚園と低学年は1クラス24人までで構成されています。
1クラスに担任の先生1人なのですが、学習の遅れの見られる子たちには、「エイド」と言う専門家の先生が学校に1〜2人在籍しており担任の先生方を支えてくださっています。
先生にとっても、突然学校での通常の対面授業ができなくなり、全てがオンラインに切り替わり、急に在宅ワークが開始され、宿題もプロジェクトもすべてクラウドに提出するという環境。
その中で保護者として私が抱いた担任の先生への不信感とその解消法、そこから見えてきた効果的なオンライン授業の受け方について、お伝えしたいと思います。
目次
突然のオンライン授業開始…アメリカの先生の反応は? 保護者は? 生徒たちはその時どうだった?
近隣の地域から新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延による学校閉鎖の情報を事前に入手していたため、
うちの学校はいつだ?
と、状況がが錯綜する中で心の準備をしていましたが、ついに2020年3月の対面授業の完全停止となりました。
しかし、今でも印象に残っているのが、保護者のほとんどが、オンライン授業開始当初から先生にとても協力的だったことです。
急に会えなくなったと言っても、1年間のうちの、最後の3か月。
カリフォルニア州では「Shelter in Place oder(シェルター・イン・プレイス・オーダー)」という不要不急の外出禁止令が発出されたため、オンライン授業開始直後は、生活面で一番窮屈な思いをしていた時期のはずだったのですが、学校教育の面においてはそれほど苦に思うことはありませんでした。
それは、
- 教師
- 生徒
- 保護者
の信頼関係がすでにしっかり築かれており、クラスの輪も完全に仕上がっていたからではないかと思います。
そして、現地校おけるオンライン授業がこんなに長く続くとは誰も思わず、
今は未来のために我慢しよう!
と思えたのです。
そのため、アメリカにおける“オンライン授業元年”において、私達のクラスでは大きなトラブルが起こることはなく、オンラインでクラス会を実施したり、自主的にブッククラブができたりと、活発なクラスのまま良い関係で進級できたと思います。
それが、息子が5年生に進級してから一変します。
夏休み明け…対面授業ができないまま始まった新学年&新クラスでは不満続出!
進級後、学年が変わった新学期の8月。
※日本では4月が学校の年度始まりですが、米国カリフォリニア州の学校年度は8月にはじまるため子供達は夏休み明けに新学年に進級します。
感染拡大が続くコロナ禍で学校の対面授業が再開されることはなく、カリフォルニア州の子供達はさらに7か月にわたりオンライン授業が継続されることになりました。
5年生からは宿題もプロジェクトも増えるのが常なのですが、その指示を出す先生とは一度も会ったことがない子供達。
新クラスでのオンライン授業では、とにかく生徒の発言が多過ぎ、授業が進まないこともしばしば。
担任は30人以上の5年生児童を指導しきれていない…
と感じていました。
息子もオンライン授業で発言するのですが、あまりにうるさい授業では、他の子に声をかき消されて、諦めたり、興味を失うことも。
毎年担任の先生が好きだった息子から、珍しく
今年の先生は好きじゃない…
という発言が聞かれ始めます。
また息子は「宿題未提出」の自動メールをもらうことが増えていきます。
授業では顔を出して受けることが義務付けられているものの、それに従わない子も見られ、自主学習の多い日は、学校の時間中に息子を遊びに誘いにくる子も現れます。
とはいえ、学校の勉強だけはしっかりとがモットーの我が家。
確認しにくい宿題やプロジェクトをとにかくしっかりと完了するように目を光らせるようになりました。
先生からの注意喚起連絡に怒りを覚えるまでに…
そんな5年生も年が明けて、2月頃。担任の先生から
お子さんは、ミーティングをよく勝手に抜け出しています。家でも本人に確認してください。
という1通のメールを頂いたのです。
この真相を息子に問いただしたところ、
Wi-Fiトラブルにより画面がフリーズしてしまったことが1回。他は、ミーティングに呼ばれていることを知らなかったとのことが1回。
とのこと。
つまり、あんなにうるさいオンライン授業では、先生側も生徒の言うことが聞こえていなければ、その反対もしかり。
不信感を募らせていた私は、
ここはもう直談判を!
と、先生に一対一のオンラインミーティングをお願いしました。
たった10分のミーティングで10ヶ月のわだかまりがアッと言う間に解決!
やはり、直接対話をすることは大切ですね!
先生とのマンツーマン・ミーティングを行ったことで、この10ヶ月持ち続けたわだかまりがたった10分で解消したのです。
先生に直談版で伝えたモヤモヤ3点
- 今のクラスの問題点
- 息子の授業への態度
- 今回のメールの件
思っていることをまずは聞いてもらい、その後先生からお聞きしたことに納得。
普段の彼の授業態度から、彼がよく頑張っているのはわかっている。
でも中には
● 何かあればWi-Fi接続のせいにする子
● 授業中返事もしない子
● ビデオをオンにせずその場所にいない子もいる。
誰が信用できるのかがわからないこともある…と。
先生にとっても初チャレンジのオンライン授業に苦労している…
先生も対面でコミュニケーションが一切取れない中、はじめて担当する30人近くの子供達をオンライン授業だけでまとめるには大変なご苦労があるのだなと改めて気が付かされました。
まとめ:オンライン授業だからこそ先生⇔生徒の関係づくりの努力を!
この1年のオンライン授業で学んだことは、
良い人間関係を築くために、特にオンラインでは努力を怠ってはいけない
ということでした。
対面で会う機会があるなら、考えや思いを、雰囲気から醸し出すことが自然に出来ていたのです。
学校なら放課後、ちらっと先生に挨拶や雑談する中で、無意識のうちに信頼関係を築くことができます。
しかし、オンライン授業の場合は必要なことしかやらない、言わないという時間短縮な場所となってしまいがちです。
だから、時には直談判が必要なのです。
1対1で話す時間をもつこと。これは、お互いが好意的に感情を築くためにはきっと必要なことではないでしょうか。
特に学校の場合はそれが学校や勉強を好きでい続けることにつながるのではないかと感じました。
また、そしてオンラインで教える教師側は
人が発言しているときは静かに聞く
質問時間を超えてまだ質問があるときは、メールで対応する
…など、学習者の「授業参加ルール」を予め決めておくと、息子のクラスのような無法地帯が防げるのではないかと思いました。
日本でも増えるオンラインのお仕事や習い事。何かのヒントにしていただけたら嬉しいです!
関連リンク
記事をお読み頂きありがとうございました!
みんなの評価: (件)
- コミュニケーション
- 在宅勤務
- 小学生からの英語教育
- 小学生の英語教育
- アメリカの教育
- コロナ禍
- COVID-19
- オンライン学習
- stay home
- コミュニケーション力
- 英語コミュニケーション
- おうち英語
- アメリカの子育て
- 英語教育
- アメリカ子育て事情
- バイリンガル育児
- バイリンガル教育
- アメリカ子育て
この記事を執筆したGlolea!アンバサダー
- 船山 直子(Naoko Funayama)
- Glolea! シリコンバレー&ハワイ親子留学アンバサダー
2013年から、鎌倉を拠点に親子留学を目指す英会話スクールを主宰。また英会話教室コンサルタントとして、全国の英会話教室をサポートしています。 2018年に渡米し、現在はカリフォルニア州シリコンバレー在住。 6歳と11歳の子供たちのバイリンガル育児は、日本語力維持向上に奮闘中。現地小学校ではPTA会長を務めています。